テラーノベル
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突然だが今、彩希と手を繋いでいる。でももうすぐ別れ道だな。だがそれよりももっと気になることがあった。
「彩希…さっきから言いたかったんだけどさ…。見られてるよね…?」
彩希「んー?そうだねぇ」
私はこういうところをあまり見られたくなかったので離そうとした。だが最初よりも少し彩希の握る力が強くなっている気がした。
陽人「あれ?今のって…」
蓮「え、手…?」
敬「おい見た?」
我慢できなくなりもう一度、彩希に言ってみた。
「今、見られてるよ…」
彩希「うん。でもうちは離したくないから」
「///」
そんなこと言われたらこっちも離したくなくなってしまう。その時だった。
虎珀「おい」
「っ…!」
虎珀(こはく)だ。こいつは私と同様、入学式のときに彩希に一目惚れをしてそこからずっと片思いだ。だからこいつにだけは付き合ってることを言わなかった。
(一番見られたくないやつに見られた…!)
反射的に手を離そうとした。そのとき更に彩希が手を強く握り返してきた。
虎珀「図星?咲乃、俺が彩希のこと好きだっての知ってたよな?」
頭が真っ白になった。何も言い返せない。
(何か言わないと…でも…)
そのとき彩希が一歩前に出た。
彩希「付き合ってるよ」
今まで彩希から聞いたことないぐらいのはっきりとした声だった。
彩希「だから、手つないでる」
驚いたのは虎珀だけじゃない。私もだった。
虎珀「…そっか」
一瞬の沈黙の後、虎珀はそう言って歩いて行った。
彩希「…ごめん。勝手に言っちゃって…」
彩希が少し照れたように言う。
彩希「嫌だった?」
首を振るより先に口が動いた。
「嫌じゃないよ」
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