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コメント
2件
これは悲しいっ!!けど最高っ!! 分かります私もハピエン厨です笑
ねぇ、今日は優しくしてね。
明日、女の人と会うんだ。
優しく、なんて言ったくせに彼は、
もっと、って。
奥へ、深く、って。
これでもかという程 俺を求める。
俺にしか見せない…いや、
俺にしか見せないと思っていた顔。
それを今度は、俺の立場で捧げてしまうというのか。
「恋愛対象?
…わかんないや。」
人は汚くて醜いけど、
それと同じくらい愛しいものだから。
もちろん、男女問わず。
だから 決められないよ。
そう、彼は言う。
「wkiと僕の関係はこれ以上、進まないし戻らないと思うよ。僕はね。」
“ それくらいがきっとお互い丁度いいよ。 “
ネットで知り合った、ただのセフレ。
それ以上でもそれ以下でもないはずだった。
最初は。
俺のmtkへの気持ちがこんなにも膨大なものになっていたと気づいたのは、つい最近。
俺らはもともと、暇だったり孤独を感じたらただひたすらに体を重ねるだけの関係だったのに、それなのに。
俺はmtkの体ではなく心を求めるようになっていた。
キスのときにぎゅっと目を瞑るのも、
身を重ねるときには俺の背中を掴んで離さないのも、
いつもは「wki」と呼ぶくせに 行為の最中は「hlt」と呼ぶのも。
全てを愛おしく感じてしまう。
そんな感情、この関係にはいらないのに。
だから、この話を聞いた日。
mtkと別れてから、どうしても涙が止まらなかった。
「明日、女の人と会うんだ」
「なんかね、母さんがそろそろ結婚でもしなさい、とか言うんだ。
それで勝手にマッチングアプリで僕の名前と写真使ったっていうの。ひどいよね」
何も言わなかった。
いや、
何も言えなかった。
「でもね…行かないと相手が悲しむでしょ。僕は話したことも見たこともないけどね。 」
どこまでも優しくて繊細で、どこまでも鈍感。
きっとここまで溺れてしまったのは俺だけで
彼はもう時期新しい誰かを見つける。
俺との関係とは違う、
普通の恋人や、結婚する相手を。
「なんで俺と会ってくれるの?」
ふと疑問に思ったから聞いてみた。
「んー?
…僕さ、 それなりに性欲強いんだよね。
もう一人でしても満足しなくなってきちゃったし、最近人肌恋しくて。」
wkiがすごく僕に合っている、と
少し照れくさそうな笑みを浮かべ、布団を握りしめて言う。
確かに、俺と彼は会う頻度がなかなか高い。
少ないときは週一回程度だが、多いときは毎日のように会う。
それは彼の感じる孤独が多い日と少ない日、あるいは週があるのかと思っていたが どうやらそれだけではないようだ。
欲。欲ね…
そんな、様々な彼との会話を 思い出しながら 俺は今、ベッドで小さくなって 子供みたいにぐずぐず泣いていた。
もちろん、無駄に広いベッドの隣を見ても彼はいない。
どうしようもない孤独を埋めてくれるのが彼しかいないことや、
こんなことで泣いてしまう自分が情けなくてしょうがなかった。
結局はmtkを求めてしまって、どうしよう。
俺の抱えてるものなんて、こんなにちっぽけでしかないのに。
mtkのことしか考えられないのに、mtkは俺以外のことも考えているのが辛くてたまらなかった。
すごく惨め。
所詮俺は小さいヤツだった。
最初は二人で手を繋いでいるようなものだったはずなのだ。
会えるなら会い、できるなら体を重ねる。
二人とも同じスピード、同じ歩き方。
それなのに、
そこに俺の純粋な恋愛感情が混じってしまったことで、今は俺が
まっすぐに道を歩むmtkの足にしがみつくような、ずるずると足を引きずるような。
そんな風になってしまった。
こんな関係終わらせたいのに、
どうにも離れることはできなかった。
かなしーーい!!!!!😊😊😊
かわいそーー!!!!!😊😊😊
私はハピエン厨だから多分次の話で無理やりハッピーエンドにします