少し時を遡る……
うわぁ…不気味だなぁ…他の2人も、そう思っているだろう。夜の学校は、不気味だ。
「やっぱり辞めとこうよ…」
「せっかくカードキーを拾ったんだから、侵入する他無いでしょ。」
「怒られないかなぁ…。」
「大丈夫だ。カードキーを戻しに行くだけだから。」
「分かった…。」
学校の中へ…の前に、なぜ私達がこんなことをしているか、話そうかな。
きっかけは、落ちていたカードキーだった。私はそれを拾い、ポケットの中に入れた。そして、そのまま忘れてしまった。学校に戻しに行くけれど、1人だと怖いため、付き合ってもらってる感じだ。
学校に入り、職員室の近くに落としておく。
そのまま、学校を出て、家に帰った。
次の日、学校に行く。席に座ると、違和感を覚えた。席が、3つ、多いのだ。
「おはよう。」
白玖が来た。
「ねぇ、白玖…席が多いんだけど…」
「本当だ。」
「おはよう!」
振り返ると、知らない誰かがいた。
「だ、誰!?」
「え?恵莉?私だよ?愛美だよ?」
白玖の方を見る。
「愛美?そんな人、俺も知らない…。」
「は?それってどういう…」
言い終わらないうちに、2つの声がした。
「おはよう。」
「おはよー。」
またまた知らない人。愛美さんの友達だろうか。
「おはよう。悠哉、玲志。」
え?知らない名前だ…本当に…聞いたことがない。
「恵莉と白玖も、おはよう。」
「え?待って下さい。本当に誰ですか?」
「え…?」
「恵莉。白玖。おはよう。」
「あ、柚衣。おはよう。」
「誰?この3人…」
「おい…マジか…」
「忘れたのか?俺らのこと。」
「ごめんなさい…席が増えていたので…驚いていて…」
「席が増えた?」
「ずっと一緒の数だけど……」
すると、白玖が口を開いた。
「パラレル…ワールド…」
「別世界?それがどうしたの?」
「そうか。分かった。恵莉と柚衣と白玖は、別世界から来たってことだな。」
別世界…パラレルワールド…原因は…
「それじゃあ…こっちの世界の3人は…?」
「原因は?」
「…原因は…きっと…夜の学校だろうな。」
「考えてることは一緒ってことか〜。」
夜の学校…チャイムがなり、先生が入ってくる。第一声は、
「誰!?」
だった。
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