テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
■事務所様、ご本人様、関係者様とは全く関係ございません。
□とある曲を聴いていたら互いに矢印沢山向けてる wntt を書きたくなったので衝動的にやりました。
□あまりに長くなりそうだったので切りました… wntt 恐ろしい…増えてくれ…。
今日はウェン君とデート!なんです!!
実は俺とウェン君はお付き合いをさせてもらっている。
告白は一応俺から…になるのかもしれない。
元々、この気持ちは伝えるつもりは無かったんだよね。
でも、あまりにも格好良いウェン君を見てしまって、思わず『好き』だと伝えてしまった。
誤魔化しが効かないくらいのガチトーンで言ってしまって、やばいやばいと焦る俺にウェン君、なんて言ったと思う?
-僕から告白しようと思ってたのに先越されちゃったなぁー
って頬赤らめて笑ってくれたんですよ奥さん!!
もうっ、格好良いと可愛いのギャップがとんでもない男だよねぇ!?
で、今日のデートはお付き合いを始めてから初めてのデートになるわけで…。
昨日の夜から緊張がすごくて全然眠れなかったし、今も緊張で吐きそうなくらいなんだよね。
こういう時の服装とかも分からないから普段着用してるようなオシャレっ気や特別感を感じないものだし、何をするのか分かんないし、何がいいかなって考えても答えが出なくてデートプランは真っ白だし。
「でもでも、ウェン君はそんなこと気にしない人だもんね~!なんなら公園散歩するだけで嬉しすぎるし~!!」
ルンルン気分で待ち合わせ場所に向かえば、既にウェン君は来ていた。
いつも見ている格好も勿論好きだけど、こうやって遊びに行く時の格好も最高なんだよなぁ~。
とりあえず声をかけようと口を開いたところで俺は固まってしまう。
「あ…」
ウェン君に、とても可愛らしい女の子が駆け寄っていったのを見てしまったからだ。
頬を赤らめてる辺りきっと一目惚れしたとか、イイ男!みたいな感じに思ったんだと思う。
いや分かるけどさぁ。
ウェン君はその子に対応して時折笑みを見せている。
うわぁ、嫌だなとか思ってしまう俺が嫌。
ここはもっと、誰にでも笑みを返す俺の恋人…格好いいでしょ?みたいなそんな余裕を持ちたかった。
っていうか、あの女の子めちゃくちゃ可愛いな。
えっ、こんなの普通の男だったらついていっちゃうんじゃないの!?
「あの、誰か待ってるんですか?」
声も可愛いんですけど!?
俺、勝てる要素が全然無くない!?
こんなのウェン君、誘惑され…
「うん、そう。すっごい可愛い子を待ってる」
………あ、あれ?
誘惑云々の前に待ち合わせしてたのってもしかして俺じゃない可能性ある?
えっ、もしかして俺は実はウェン君とそういう関係にはなってなくて、他の人と約束していたのを俺が自分と約束してくれたんだと勘違いをしていただけのパターンある?
えっ、何それ恥ずかしすぎない?
そんなことを考えていたらウェン君が俺の方に視線を向ける。
ばちっと視線が合って、あ、いや、ごめん、待ってたの俺じゃなかったみたいだから帰るねなんて思いながら後ずさろうとした…んだけど、
「ほらね。すっごい可愛い子が来たでしょ?」
俺の所まで来て、俺の手を引いて、声をかけてきた女の子にしっかりと俺を見せる。
俺と女の子が同時に「えっ」と声をあげる。
いやそうだよね突然こんな男が『すっごい可愛い』の紹介で出てきたら驚いちゃうよね!?
「俺の大好きで大事な恋人なの。ってわけで俺たちこれから初デートなんだ。だからナンパならごめんね~?」
未だに混乱する女の子にひらひらと手を振って、俺の手を引いてこの場を離れるウェン君。
お、俺のことで合ってたんだ…。
「どしたの?テツ?」
「えっ!?あ、いや、すっごい可愛い子を待ってるって言ってたから、あれっ?待ち合わせ相手俺じゃなかったかもしれないな~って思ってたけど、俺のことで合ってたんだなぁと…」
「えっ、何でそんな思考になるの!?てかテツはすっごい可愛いからね!?」
「ウェン君は一度眼科に行った方がいいかもしれないね」
「そんな深刻な表情で心配される程じゃないですけど!?」
まるでボケとツッコミみたいなやり取りを交わしていたら、ウェン君が俺の頬に手を添えてくる。
「どうすればテツに分かってもらえるんだろう。こんなに可愛いのに」
めっ……目と目をしっかり合わせてのそれは反則だろうがぁ!!!!
何!?この男怖い!怖いんですけど!!それとも今の男はこれくらい出来て当然とかそういう感じなんですか!?少なくとも俺の心臓はドキドキがドキドキで飛び出るぞ!!
「わっ、分からない!多分一生分かることないからそれ!!」
「それは困るなぁ」
「何でウェン君が困んのよ俺は困らないですけど!?……あっ、そういえば今日何処に行くかとか決めてたりする?俺、全然浮かばなくてデートプラン真っ白なんだけど…」
とりあえずこの話題から逸らさなければ照れで殺されてしまう可能性がある。
今日の予定について問いかけてみれば、ウェン君は「うーん」と首を傾げる。
「実は僕も全然思いつかなくてさ~。でも、テツとなら公園散歩デートでも楽しいなって思ってた~」
「えっ、本当!?実は俺もウェン君となら公園散歩するだけでも嬉しいって思ってたんだよね!?」
「マジ~!?何々、僕たちめちゃくちゃ相性良くない?運命じゃ~ん!」
ただそこが一致しただけだというのに俺とのことを『運命』とまで言ってくれるウェン君。
それがすごく嬉しくて、外であることも忘れてデレデレニコニコしてしまう。
「ふふ…可愛いなぁ」
「え゛っ!?」
「やっぱり可愛いよ、テツは」
くすくすと笑いながら俺の手を引いて歩き出すウェン君。
くそっ…これだからイケメンは…!!ママだと思ってたのにとんだ裏切りだよこんなのでも大好き!!
平日の公園とはいえ、人がいないわけではない。
遊ぶ子供たち、その保護者たち、仕事の合間の休憩を楽しんでいる人たちと様々で、いないどころか多いと判断されるくらいには人がいる。
俺たちが手を繋いで歩いているのを見てくる人もいて、なんだかそれが無性に恥ずかしいようないたたまれないような気がして手を放してもらおうと引いてみるけどがっちり繋がれて外せない。
「どうかした?」
「えっ!?あ、いや…俺と手を繋いでるところなんて見られたら、その、ウェン君の美的センスを疑われてしまったり、他にも色々、なんか、支障出るんじゃないかなぁなんて思ったりして…」
手を引かれた感覚に足を止めて振り向いたウェン君に理由を説明すれば、キョトンとした表情を返される。
まぁ、確かにウェン君はそういうの気にするような人じゃないよね、でも俺がなんという、ウェン君が変な目で見られるのが嫌といいますか…なんて色々考えていると、突然ウェン君が笑いだす。
「本当に気にしいだな~テツは」
「だ、だってさぁ…」
面倒くさい奴とか思われたかなぁ…なんて申し訳なさと焦りで目を伏せれば、ぐいっと顔を掴まれてそのまま上げさせられ、驚きに視線を前に向ければウェン君と目が合う。
「僕だけ見てろよ」
その瞬間、きっと、俺たちが一番人の視線を集めたと思うんだよね。
「周りなんて見ないで、僕にだけ集中しな。テツ」
「ひゃ…ひゃい…」
おっ…おっ………男前すぎるだろうがあ゛~~~~!!!!!
何!?ウェン君は一体俺と、子供たちと、奥さんたちと、旦那さんたちと、お仕事頑張ってる人たちをどうしたいの!?俺たちをトキめかせてどうしたいのよ!?
周りからこそこそと「愛されてるのねぇ」だの「熱いわねぇ」だの「旦那にも言われたことないわ、あんなこと」だの色々言われていて、いやこれ気にするなって難しくない!?てか何で君は気にしないでいられるの!?なんて叫びが頭の中をぐるぐると回る。
こら今そこで「知ってる、あれ結婚っていうんだ」とか言ってる子供!そんな間違った飛び級の仕方を教えるのはやめなさい!!
「じゃ、デートの続きしよっか」
「はい…」
頷いた俺を見てご機嫌になったウェン君が再び俺の手を引いて歩き出す。
あぁ…沢山の人が俺たちを笑みを浮かべて見送ってくれている気がする…そんな視線が背中に集中しているような感覚がする…あぁ…。
・
・
・
少し歩いたところでクレープのキッチンカーを発見する。
「あれ食べたらデートっぽくない?」
「あはは、確かにカップルで食べてるの見かけることあるよね」
「じゃあ僕たちも食べちゃおうか~。あそこのベンチ、空いてるから座って待ってて?」
「あ、うん」
ベンチに向かいながら店員さんに向かうウェン君をちらちらと見る。
別にクレープが嫌というわけではないんだけど、生クリーム、味は大好きなんだけど沢山は食べられないんだよなぁ…というか、どういう種類があるのか見てなかったかも。
せっかくのデートだし、なんかそういうイメージもあるからできれば甘いクレープが食べたい気はする。
だけど、途中でギブアップ~みたいなことになったら選んでくれたウェン君に申し訳ない気持ちになるし、今からでもおかず系が良いかもと言いに行った方がいいかな。
いやでも、結構人が多いから言いに行ってる間に座る席が無くなったらそれこそ申し訳ないよねぇ…。
「今度はどうしたの、テツ?何に悩んでんの?」
「うおぉっ!?」
悩んでいる間にウェン君が戻ってきていたらしい。
テツの分ねと差し出されたクレープを受け取って具を覗いてみる。
「あ…」
あんこがメインのクレープだ。
生クリームは乗ってはいるけど控えめな量で、これなら俺でも大丈夫そう。
「あんこ好きっしょ?」
「う、うん。好き」
「テツはこれ一択だろ~って思って選んだ!」
俺の好きなもの覚えててくれたんだ…という嬉しさにほっこりした気持ちになる。
その時に見えてしまった、クレープ屋のメニュー表。
全ての種類のクレープがそこには写真で載っていて、あんなのもあったんだ~と思いながら眺めていて気付いてしまったのだ。
あれっ…俺が渡されたあんこのクレープ…明らかに生クリーム少なくない?
ちらっとウェン君のクレープを見てみれば多めの生クリームが乗っている。
もしかして…わざわざ店員さんに少なくしてほしいって言ってくれたり、したの…かな…。
「テツ?味、合わなかった?」
「えっ!?ううん!全然そんなことないよ!すごく美味しい!」
こういうのって、本人から言わないなら言わない方がいいのかな。
でも、もし本当にそうならお礼言いたいし…よ、よし!
「た、ただ…」
「ただ?」
「そのっ…俺のこと、色々考えて選んでくれたんだろうなぁって…その…」
考えすぎた結果すっごい曖昧な言い方になったわ。
その言葉にウェン君が俺の前にひょいと顔を出して、俺の視界にはバッチリとメニュー表が映ることを確認する。
そして体勢を戻した後に俺の方を向く。
「やば、テツの方から丸見えすぎんだろ~!恥ずかし~!!テツに気付かれないようにさらっとやったつもりだったのに!」
恥ずかしそうに頬を赤らめて笑うウェン君に、こう、なんていうの?愛しさ?というのだろうか、きゅううんっと来てしまう。
本当に俺のこと考えてくれたんだとか、結局言いたいことはバレちゃったけどストレートに言葉にするのをやめて良かったとか、俺のこと沢山覚えてくれてるんだとか、そんなことを考える。
「生クリーム、まだ食べたいとか食べられそうだったら教えてね。僕の分けてあげる」
「う、うん。………ウェン君も、俺の食べる?」
「え、いいの?じゃあ一口貰っちゃおうかな~。このまま齧りついて大丈夫?」
「うん、いいよ」
自分の持っているクレープを差し出すと、ウェン君が目を細めてニマ~ッと笑う。
あれ、悪いこと考えてる時の顔じゃない?これ?
と、考えていたら頬に軽く、痛くない程度にかぷっと噛みつかれた。
「どわぁ~!!?何っ!?何ぃ!!?」
「あははは!テツの反応最高~!ごめんごめん、ちゃんとクレープも貰うから」
きっと俺の顔は真っ赤も真っ赤に染まっていることだろう。
楽しそうにげらげら笑いながらクレープにも齧りつく。
「あ、美味しい。あんこいいね」
「う、うん…」
「僕のも食べてみる?」
「う、うん…」
生クリームが少ないところを選んで差し出してくれるウェン君。
俺はそれに齧りつく…ように見せて、仕返しと言わんばかりに頬…ではなく、クレープを持っている手に軽く噛みつく。
「えっ」
驚いた表情のウェン君を無視してすぐにクレープに齧りつき、美味しいと伝えて離れる。
「はっ…はっはっはー!ウェン君にやられてばかりの俺じゃないんだよねぇ!ほっ、頬は流石に恥ずかしくて無理だったけど場所なんて関係ないし!?仕返ししてやったもんね!!」
顔が熱い。やばい。やるんじゃなかった。
そう思いながら俯き、黙り込んだウェン君を見る。
あ、あれ…俺がやるのは駄目だった感じ?違った感じ?えっ、お、怒ってたり、する?
「テツ」
「なっ、何でしょうか!?」
落ち着いた声で名前を呼ばれて思わず背筋を伸ばす。
ゆっくりと顔を上げて、ウェン君が俺を見る。
「止まらなくなるからテツからはしたら駄目」
こういうのに疎い俺にも分かるくらい、ウェン君の瞳には欲が現れていた。
その目に見つめられて心臓がばっくんばっくんと激しい音をたてる。
「……分かった?」
「…分かり、ました…」
もぐもぐとクレープを食べながら俺は自分の心臓を落ち着かせるのに必死だった。
悩むことがあるとすればただ一つ。
あまりにも、あまりにもウェン君のさっきの顔が、やばすぎたこと。
なんていうの?獣っていうか、雄っていうか、俺に向けるような視線がそれでいいの?みたいな、そんな。
「食べ終わったら散歩続けよっか」
「…う、うん!」
初デートが終わるまでに俺の心臓は破裂せずに済むんだろうか。
コメント
2件

んもうほんとに爆発しそうですわ