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二人はそれぞれ違う形で、「失われた世界」の正体を知ることになる。

『光』の力を持つ主人公は、かつて自分が見ていたものは現実ではなくただの夢であったことに気付いた。

そして闇の力を持つ主人公の方は、過去にあった出来事を垣間見ることはあっても、それはあくまで夢の中の出来事にすぎず、本当の自分は今も眠り続けているのだという真実を知った。

そして、光の力は過去の夢の記憶を呼び覚まし、闇の力は自分の魂を解放して、眠る自分を起こしに行くことを決意する。

しかし、目覚めるための道標となるはずの二つの力が同時に発動したことで、その反動は大きく、二人ともそのまま倒れ込んでしまった……。……二人が目覚めた時、そこは現実の世界で、すでに物語は終わっていた。

だが、それでも物語はまだ終わらなかった。なぜならば、この世界にもまたまだ見ぬ世界があり、そこにはまた別の主人公たちがいるからだ。

つまり、この話は永遠に続くループの物語なのだ。

だから、この話を終わらせるためには、新たな始まりを見つけ出さなければならない。

物語の結末を探す旅は、まだ始まったばかりだ。

「……あれ?」

「どうしたんですか、先輩。急に立ち止まって……」

「いや……なんかさっきまでそこにあったはずのお店がなくなってるような気がしてね」

「あぁ、確かにシャッター閉まってますよね。……でもここ数日ずっとこんな感じですよ」

「そうなのかい? おかしいな……昨日も一昨日もその前も、ちゃんとお店やってたんだけどなぁ……」

「えぇ!? だって私、毎日通ってましたよ!」

「うーん……なんだろうな。やっぱり気のせいかな……最近疲れてるみたいだし」

「大丈夫ですか、先輩! しっかりしてください!……そうだ! 元気が出るように今日は私が夕飯作りましょうか? もちろん先輩のお好きなオムライスですよ!」

【基本設定】

*登場人物

・星川優希(ほしかわゆうき):主人公。高校二年生。料理が得意な優しい性格の持ち主。

・秋月彩夏(あきづきあやか):主人公のクラスメイト。活発で明るく活発な美少女。

*舞台設定

・2050年前後。現代の日本とほぼ同じ文化を持つ国。しかし、いくつかの大きな相違点が存在する。

1.国民全員にナノマシンによる遺伝子管理が施されていること。これにより、国民の健康状態は全てデータ化され、常に最適な状態に保たれている。また、あらゆる病気の治療に必要な抗体なども全てあらかじめ体内に備わっているため、たとえ死に至る病であっても治療可能になっている。(ただし、老衰については対象外)

2.全国民に対して脳への直接干渉を行う技術が確立されていること。これによって、全ての人間は感情や思考を自由にコントロールできるようになり、それによって争いや犯罪などが激減したため、国全体が平和になった。

3.一部の人間を除き、男女問わず全員が生殖可能な身体であること。よって、人口爆発の問題は完全に解決され、結果として人類は繁栄の一途をたどることになった。

4.地球上の全ての陸地は人工的に造られたものであり、海もまた同様である

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