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ホームルームが終わり、一時限目が始まるまでの時間に、私はさっき置いてきたじょうろをしまいに行った。
下駄箱の中には靴と…きれいに折り畳まれた淡いブルーのメモ。
あの朝顔と同じ色。
中には一言。
『この色の花がある場所で、放課後待ってます』
その日はメモのことで頭がいっぱいで、授業なんか頭に入らなかった。
放課後、部活がちょうど休みだった。もし狙って書いたとしたら、同じ中学校で、私の事を知っている人に絞れる。
靴紐を結ぶ暇さえ惜しい。スニーカーをつっかけながら走る。
ふと、思い出した。私がいつも朝読んでいる恋愛小説。あの告白の仕方にそっくり。
朝顔は、校舎の西側に植えてある。
実はうちの中学校は、小中一貫校なのだ。と言っても、棟は別だけど。
誰だろう。
走っているうちに、朝顔の場所についた。
そこにいたのは、
藤坂だった。
いつも通り、ふわっとした癖毛を揺らして。ニコニコして、立っていた。
「なんで」
少し、声が震えた。
「ごめん。驚かせちゃったかな?」
「麻木は、あんまり僕に興味が無かったから、知らないかもしれない。」
「僕のフルネームは、藤坂朝日」
全身をよく見てみる。
ふわっとした癖毛。眠たげな目。女の子みたいな可愛い顔。白い肌。
そこには、私と約束した朝日がいた。
「もしかして、瀬尾朝日…?」
藤坂…いや、朝日は、口元をほころばせ、朝日の様な笑みで、小さくうなずいた。
「言いたいことは、もう1つあるんだ。」
きっと、お互い言いたかった言葉。
「朝顔を一緒に植えたとき、司央ちゃんの笑顔がかわいくて、それで、好きになっちゃったんだ。」
「僕と、付き合って下さい。」
きっと今私の顔は、嬉しさからくる涙で君が好きになった笑顔じゃない。
「こちらこそ…よろしくおねがいしますっ…」
8年後、私達は、新居に花を植えた。
淡いブルーの、朝顔を。
Fin…
あとがき( ・ิω・ิ)
どうでしたか…?初めて書く恋愛小説で、彼氏の出来たことない作者はこれでいいのかちょっと不安ですwww
今回は、花がテーマでした。
ちなみに司央の好きな花は朝顔[花言葉は儚い恋、愛情]
朝日の好きな花はイチゴ[花言葉は幸せな家庭]
です。
ロマンチックですねぇ…
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