コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
俺は紗栄子をセルシオのリアフェンダーに押しつけ右手を紗栄子の腰に回した。これがゼロ距離態勢だ。
「お前、やった事あるのかよ」
「。。。何を?」
俺の右腕がゆっくりと上昇し紗栄子の胸の下まで上がっていった。紗栄子は目を逸らし頬を染める。キャミソール越しに伝わる、紗栄子の柔らかい肌、緊張してるのか、体が熱ってやがる。
「真ちゃんちょっとタイム!」
(ガッチャン)
愛車セルシオのトランクがゆっくり開いた。。。
「真ちゃん。。。何これ?どう言うこと」
俺は左に頭を傾けて、紗栄子の視線の先をみた。セルシオのトランクの中女性がシート側に顔を向けて横たわっている。手足はガムテープで縛られて衣類には所々血痕らしき跡があり。全く動かず生きている感じがしない。
「きゃあーっ」紗栄子も遺体と悟ったのか急に悲鳴をあげる。
俺は慌ててトランクを閉めて、周囲を見渡す。少し離れた海岸に人は見えるが、悲鳴には気づいてないようだ。
「真ちゃん、今の人死んでたよ。。。」
なんなんだ、この死体は。。あのノースリーブのニットに見覚えが。。。「凛」が着ていたニットに似ている、いや間違いない。あの遺体は凛だ。
髪が乱れていて顔は確認できなかったが髪の色といい、何よりも昨晩一緒にいたんだ。誰がこんな事を、、、まさか俺が凛を、、、
ベロベロに酔っていたから覚えてねぇ。
「真ちゃんどう言うこと?何か知ってるの?」
「いや何がなんだかわかんねぇ。。」
紗栄子はスマホを取り出した。
「警察に連絡する」
「ちょっと待て、警察は。今の状況だと俺らが疑われちまう」
「じゃあどうするのよ」
さっきまでのエロいムードも何処かに飛ばされ、最悪なムードが押し寄せてきた。
俺はセルシオのドライバー席に座り状況の整理をする。
紗栄子が脱力した表情で隣の席に座った。
「信じろ、俺はやってないし、誰だかもわからねぇ。」
「じゃあ誰が何のためにこの車のトランクに遺体を載せたのよ」
「。。。だから今それを考えてんだよ」
俺はセルシオのエンジンをかけ、とりあえず海辺を後にする。