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ソロになったことで、彼のファンはさらに増えたけれど、もう私は彼と離れようとは思わなかった。


ただ、いつまでも彼のそばにいて、彼を感じていたくて、


それはきっと、カイトも同じだろうことは、わかっていたから、


離れる理由なんて、2人の間にはもう何もなかった。



──腕の中に眠るカイトの体の重みを感じて、たまらない慈しみが胸に迫る。


彼がいれば、もう何もいらないほどに、心から、彼を愛していた。


「……愛してるよ…カイト……」


寝ているだろうからと、ひっそりと小声で呟くと、


「……俺も」


起きていたのか寝たままなのか、ふとカイトが私に応えて、


思わずクスリと笑うと……、



「……俺も、愛してる……ミクル」



不意にその目が見開かれた。



「……起きてたの? もしかして……」


急に恥ずかしさが襲う私に、


「ううん…」と、首を振って、


「今起きた……ミクの声が、聞こえたから……」


私の首にゆるく腕を巻き付けて、カイトがふわりと顔をほころばせた……。


……その柔らかな笑顔に、引き寄せられるように、唇を重ねキスを交わした。



──彼と紡ぐ、この恋は、


まるでみつのように、甘やかに、蕩《とろ》けるように、


離れがたく求め合うキスのままに、


これからもずっと、永遠に続いていくのに違いなかった──。



-END-

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