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NARI
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#カンヒュ
ライチジャム
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NARI
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⏰ 第1話「17時17分の時計塔」
キーン……コーン……カーン……コーン……
放課後のチャイムが、校舎いっぱいに響いた。
「……終わったぁ〜!」
私は机に突っ伏した。
今日から星見ヶ丘学園に転校してきたばかり。
新しいクラス。
新しい先生。
新しい友達。
全部が新しくて、朝からずっと気を張っていた。
「透ー!帰らないの?」
教室の後ろから声がした。
「ことね。先帰ってていいよ!」
「えー?一緒に帰ろうよ!」
「ごめん!ちょっと職員室に用事あるんだ!」
「そっか!じゃあまた明日ね〜!」
ことねが手を振って教室を出ていく。
私は鞄を持って、廊下へ向かった。
……そのときだった。
カチ。
「……ん?」
廊下の窓から、校庭が見える。
その奥にあるのは――
古びた時計塔。
転校初日。
私は、なぜかその時計塔が気になっていた。
「あれ……時計、止まってる?」
遠くから見ると、時計の針は、
17時16分
「……もうすぐ17時17分か」
なんとなく時計を見つめていると――
カチ。
長針が動いた。
17時17分。
そして……
カチ、カチ、カチ……
「……え?」
時計の針が、
逆方向に動き始めた。
「うそ……」
私は思わず窓に顔を近づけた。
でも、廊下を通る生徒たちは誰も時計塔を見ていない。
「……私にしか見えてないの?」
その瞬間。
ゴォォォン……
時計塔から、大きな音が響いた。
「っ!」
私は驚いて一歩後ろに下がった。
学校中が静まり返る。
……いや。
音がしたのは時計塔だけじゃない。
コン……コン……
誰かが、扉を叩いている。
「……?」
音のする方向を見る。
時計塔の入口。
誰もいないはずの場所から――
コン、コン。
もう一度。
私は少し迷った。
「……見に行くだけなら……」
自分に言い聞かせるように呟く。
そして、時計塔へ向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
古い扉の前に立つ。
近くで見ると、思っていたよりずっと大きい。
「こんなところ……入っていいのかな」
ドアノブに手をかける。
ギィィ……
扉がゆっくり開いた。
中は薄暗い。
「誰か、いるんですかー……?」
返事はない。
ただ、奥から――
カチ……カチ……
時計の音だけが聞こえる。
私は一歩、中へ入った。
その瞬間。
バタン!!
「うわっ!?」
後ろの扉が勝手に閉まった。
「ちょ、ちょっと待って!?」
慌ててドアノブを回す。
開かない。
「え……?」
そのとき。
暗闇の奥から、声がした。
「……やっと、見つけてくれた」
「…………誰?」
返事はない。
代わりに、目の前にあった階段が、
ギシ……
と音を立てた。
階段の先には――
「……4階?」
私は思わず呟いた。
時計塔の案内板には、
1階。
2階。
3階。
そこまでしか書かれていない。
なのに。
目の前には、
4階へ続く階段がある。
そして階段の上から――
カチ……カチ……
時計の音が聞こえていた。
私は息を飲んだ。
「……行くしか、ないよね」
一段。
また一段。
階段を上っていく。
そして――
4階の扉の前に立った。
ドアノブに手を伸ばす。
その瞬間。
扉の向こうから声がした。
「朝比奈透。」
「……!」
どうして。
まだ転校してきたばかりなのに。
どうして私の名前を――
「君は、忘れている。」
「……何を?」
扉の向こうから、
小さく笑う声が聞こえた。
そして――
カチャ。
4階の扉が、
内側から開いた。
次回予告
第2話「存在しない4階」
時計塔の4階にいたのは、一体誰なのか。
そして「忘れている」とは――?
🔮「いやほんとにうますぎる」
🌈「それほどでも!」
🍁「作品、最初と最後以外お邪魔しないって言うのじゃなかった?」
🔮「…」
「ばいびっ💨」
🌈「ばいび〜!」
🍁「あはは…ばいび〜!」
コメント
2件
プロですか……⁈
読みました!第2話、17時17分の時計塔のシーン、すごく静かな緊張感が伝わってきました。逆回りする針も、「やっと見つけてくれた」という声も、転校初日の透ちゃんの戸惑いと好奇心が絶妙で…ラストの「存在しない4階」、続きがすごく気になります!ふなのさんの空気感の描き方、大好きです🌷