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青桃は何処に行ってもイチャイチャしててほしいんですよ 😇😇
ってことで心霊スポットに行かせちゃいました 🤭🤭♡
それではどうぞ ‼️
赤「りうらとー?」
いつもの挨拶が始まる。
ほとけ…初兎…そして俺にまろ…アニキ。
企画名を読み上げて、企画説明をする。
まぁ所謂、司会進行をわけもわからずカンペを読みながら、ただ場所も場所のため服についているピンマイクに頼ることにし、小声で話す。
水「え…っ、心霊スポットなの!?」
1番に声を上げたのはいむだった。
さすが、オーバーリアクション野郎。すぐに大きい反応をする。
それに隣にいた初兎ちゃんが「うるさいうるさい」って呆れたように抑えつける。
りうらはというと、何気ない顔してリップを塗っていた。
アニキもまろもなんとも言えないような顔をしていて、怖がっているのはいむだけか、ってなる。
桃「…で、調査をしてください……とのことです。」
やっとカンペを読み終わったらいれいす恒例のわちゃわちゃタイムが始まる。
深夜だし、霊からしたら俺らはお邪魔させてもらっているのだから、あんまりこういうふうに騒ぐのはよろしくないことくらいわかる。
…こういうところではっちゃけるのはいいが、真剣な気持ち、気を抜かないようにしないと絶対に持ってかれる。
霊能みたいなのはもってるわけじゃないが俺の本能?がそう言ってる気がする。
桃「はいはい…落ち着いて。」
桃「…で?なにもなかったらなにもなかったです。で帰ってきていい奴?」
スタッフにそう訊くと指でオッケーマークを見せる。
なるほど、YouTubeのことなんて考えなくていいからとにかく調査してこいってことか。
もしこれでなんもなかったとしても上がるであろう、リスナーからしたら実写は評判がいいし、今は夏だしな。
ライブに行けなくともいれいすで夏を感じてほしいし、心霊はありかもしれない。
赤「早く行こー、寒いし。」
青「ほんま、夏なのになんでこんなに寒いんやろうな?」
対して怖がってなさそうな2人がそう呟く。
言われてみればそうだな。
たまたま着ていた長袖の袖の中にキュッと手を入れてしまいたくなるくらい空気が冷えていた。
…夏なのに。
水「え、やだやだ…!!」
白「もー、そんなこと言ってたってなんにもならへんで〜?笑」
黒「せやせや、はよ行って撮影終わらせちまおうや。」
めちゃくちゃ怖がっているのがよく分かる。
初兎ちゃんはそんなに怖がっていないようにも見えるが間違いなくほっとけーきは怖がっている。
桃「じゃあ、行ってみましょうか!」
パンと手を叩いて進行する。
グダグダここに立ち止まっているのも時間の無駄だし、怖がっているメンバーにとっては苦痛でしかない。
だったらとっとと行ってしまって怖い思いをしようとも、そのまま行ってしまえばいい。
俺の声に合わせて、俺の背中を追って5人が歩き始める。
桃「懐中電灯……あ、ありがとうございます。」
スタッフがつきっきりで居てくれるみたいでなにもかも全部補助してくれる。
なにも知らずに、ここにつれてかれて、なにも知らずに先導を走るなんて怖い。
桃「あ……えー…w」
思わず笑みがこぼれてしまう。
ここについての説明も先ほどスタッフに受けたところ。
聞いただけでわかるやばさ、そして霊が集まってると思えるほどの暗さ。
…そういうの信じてるタイプじゃないが、やっぱりこういう場所に来ると信じてしまいたくなるよな。
青「……ないこ?」
桃「んー?どした〜?」
そうきくと、なにもない、って言って顔を逸らされた。
急に笑うもんだからおかしいよな、なんて考えながら「すっげー暗くない!?」って言うとみんなも黙って頷いてくれた。
結局なにもなかったまま車に帰るところ。
特になにもなかったためカメラも切ってしまって完全にオフ!って感じで車に戻っている。
完全に油断してた、だからこそ一気に気持ち悪くなってしまった。
桃「…っ、ぉえ……っ」
青「ないこ?どうしたん?」
桃「きもちわる……っ……ぉぇ…」
嘔吐してしまいそうなのを必死にこらえながら耐えるが、今までに感じたことのない気持ち悪さと不快感に吐き出してしまいそうになる。
気持ち悪い、しんどい、その気持ちをまろに伝えることもできない。
青「ごめん、袋持っとるやつおる?」
早急に俺の状態を察知し、スタッフに聞いて回る。
たまたまもってきていた袋をまろがもって俺の口元に差し出してくれる。
桃「ぁえ……ぉえ……っ」
青「参ったなー…先に帰っててええよ、俺とないこの2人であとから帰る。」
そんなことを言ってたような気がするがかんがえる暇もなく、胃の中のものが外に吐き出される。
万が一を想定して呼んでおいた霊媒師さんは残ってくれるとのことだ。
青「ん、大丈夫か?」
桃「…ありがと…」
青「んーん、お前食いすぎたんか?」
ふざけ気味にそう言われる。
絶対にそれはないと思う。
…あんま食べてないし胃酸ばかり体外に出ていくのがわかってた。
まるで体の中に入れてはいけないものが体の中に入ってしまい、体が無理やり外へ出そうとしているみたいな感じだった。
青「……っ、あかん寒い。」
そうまろがぽつりと呟くと隣にいた霊媒師さんが「気を張って」と低く呟く。
詳しく説明はしてくれなかったが緊急事態だということが一瞬で察知することができる。
ピリピリとした空気が流れる。
霊媒師さんがなにか作ったかと思うとお経を唱え始める。
…なにかいたんだ、っていうのが俺もまろも簡単にわかった。
それを邪魔しないようにとふらつく俺の体をまろに預けてただじっとするだけだった。
しばらく経ったら、霊媒師さんがお経を読むのを辞めて「もう大丈夫です」とこちらに微笑みかけてくれた。
先程までどよーんとして暗かった周囲は心做しか明るく感じ、気持ち悪さも無くなった気がした。
青「…顔色も良くなったな、ありがとうございます。」
そうお礼を伝える彼の言葉についで俺も小さく「ありがとうございました。」って礼の言葉を述べる。
にこりと微笑みかけてくれた霊媒師さんは4,5歩ほど先に歩いて行ってしまう。
いくら前に霊媒師さんがいるといえど、まろとほぼ2人きりのようなもん。
桃「ありがとうね、まろ。」
青「…ええけど、家帰ったら甘えさせろ。」
桃「おぉ、急…笑」
青「こちとら心配してやっとんねん、変なエネルギー使いまくってもうたわ…」
グチグチと言ってくる。
しょうがない、これは俺も迷惑をかけてしまったわけだし、と家でたくさん甘やかしてやろうと心に誓った。
end