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︎︎注意⚠︎︎
・ご本人様方には一切関係がない
・捏造、妄想要素が激しい可能性あり
・特徴を捉えきれていない部分が多々あり
・恋愛要素が今後恐らくきっとほぼない
・868のBOSSたちがロスサントスに入国する以前の物語
※注意事項は今後も増えていくと思います。一旦はこれらをご了承の上、創作物をご堪能ください。
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お待たせしすぎました…。
行ってらっしゃいませ!
■Episode O
俺”音鳴ミックス”は、たった今異動を言い渡された。もうすぐ定年を迎えるであろうよぼよぼのおじいちゃん(署長)が、とりあえず目の前の椅子に腰掛けるよう促す。そして、俺の異動先がロスヨントスの警察署であること、明日にでも向かう必要があること、手続きなどは署長が既に済ませたことを一気に聞かされた。つかぬまの沈黙でやっと理解が追いつき、後は俺の身一つ運ぶだけなのかと虚しくなる。
(随分と呆気ないな、大分長い間働いたはずやねんけど…。)
「しかし、君みたいな取り柄のない人を引き抜くなんて…よっぽどロスヨントスの警察署は人材不足なんだねぇ。」
「(取り柄のない、か。)ははっ。」
言われなくても分かっている言葉が、頭の中で嫌に繰り返される。追い討ちのように聞こえるだろうが、このおじいちゃんは全くもって悪意を込めて言っていない、はずだ。そう思うことで、自分の劣等から目を逸らそうとする。
(まぁ、どう足掻いたって事実なんやけど。)
俺は一層気まづくなった署長室を後にした。
異動後初めての出勤は、紅葉が綺麗な日だった。警察署周辺の木々は特に綺麗で、つい立ち止まって見入ってしまった。ふと集合時間を思い出し、急いでスマホの電源をつけたが、まだ全然余裕があった。
(とりあえず正面玄関にはいとくか。)
色とりどりの落ち葉を踏み締め、それらしき場所へと向かう。すると、その道中で青髪の青年が倒れていた。面倒なことには極力関わりたくない俺だが、警察官という職業柄放ってはおけない。命に別状がないかだけでも、とすぐさま声をかける。
「おい、大丈夫か?一旦生きては…いるな。」
「……あの、何も食って…なくて。」
「え、空腹ぅ!?なにしとんねんッ。」
しんどそうな青年を近くのベンチに横たわらせ、何も持っていなかった俺は飲食店へ走る。何を買おうかと悩みながら財布を確認するも、所持金があまりにない。思わず安価なスナック菓子に手を伸ばそうとしたが、良心が働き水とサンドウィッチを購入した。ベンチに戻って青年に購入品を見せてやると、あざすと受け取って勢いよく食べ始めた。ダウンまではいかなかったようだが、空腹ゲージはかなりギリギリだったらしい。
(空腹ゲージってなんだ?)
喉に詰まらせてむせる彼の世話をしながら、ついでに買ったタバコを吸い始めた。
「マジで助かりました。」
「ん、全然ええよ。…(こいつどっかで見たことあんねんなー。)」
「あの、音鳴ミックスさんっすよね。」
「あ、やっぱ会ったことあるんや俺ら。」
「○○警察学校出身っす。」
「えぇ?こんな青髪見たこと…あぁぁー!!あのクソガキぃ!?」
「は?」
「いや、ちゃいますやん!言葉のあやよ、あや。」
「はぁ……まぁ、2度も助けてもらったんでいいっすけど。」
「ん、待てよ。てことは”刃弐”もここ勤務なん?」
「そうっすね、え音鳴さんも?」
「せやねん、じゃあよろしくな同期^^」
「うわぁ……。」
「うわってなんやねん、嬉しいやろて!」
懐かしい空気を堪能していると、あっという間に時間は過ぎていった。正直、異動後はどうにでもなれと思っていたが、知っている奴がいると分かると期待をしてしまう。
(なんとなくやけど…ここでは楽しくやれそうやな。)
ハードルの高さは程々にしつつ、刃弐と一緒に警察署の中へ入っていった。
受付の人に名前を名乗るとロッカールームに案内された。貴重品を預けたり着替えたり、控え室みたいに使ってくれと言われたので、少し気を緩めてみる。しかし、刃弐がテキパキと準備をし始めたので、仕方なく俺も腰を上げた。途中、同じく採用・異動してきたであろう人たちが続々と入ってきたので、終わり次第2人で退室する。すると、ロッカールームの外にはいかにも怖そうな人が待ち構えていた。ふと目が合ってしまい、反射で刃弐を見ると同じく怯えているようだった。
「あ、準備終わりました?」
「ハイッ、お、終わりマシタ(怖)。」
「…?えっと、名前聞いてもいいすかね?」
「お、音鳴ミックス…です。(え、怖)」
「刃弐ランド…です。」
「あ、刃弐ランド君は俺担当だわ。じゃあこっち来てもらってもいい?」
「あ、はい…。」
今にも吹き出しそうな口を手で押さえ、心の中で刃弐を煽り散らかす。それを察知したらしい刃弐は、俺の方を見てコロスと声を出さずに言って去っていった。俺の担当は誰かな、なんて呑気に鼻歌を歌っていると赤髪の青年がやってくる。
「あの、俺ら一緒かもです。」
「はぇ?そうなん?」
「他の人たち、もう担当と行動してたんで多分…、あと俺らだけっす。」
「あ〜、まぁ待ちまッ。」
提案しようとしたところで、こちらに向かってくるピンク髪の美女が視界に入った。担当だという確信とともに、つい最高ッー!!と心が叫びたがった。
「初めまして〜成瀬タコですぅ〜。こんな美少女が教官なんて君たちはとてもツイてるな。」
「(ん?なんかちょけて…。)スゥ-…音鳴ミックスです、おなしゃーす。」
「…牢王蓮です。よろしくお願いしますッ。」
「あれ、てか音鳴くんどっかで会ったことあるよね?」
「ェ?いやいやそんなわけ……あぁぁァ?」
俺の反応はあまりにもデジャブだった。それはさておき、警察学校でつるんでいた時は確かに黒髪だった”成瀬”が、鮮やかなピンクの髪になっている。俺も髪を染めようかなと思いつつ、分かるわけないッ!?と怒鳴り散らかす。それがよっぽど面白かったのか、成瀬の高笑いはしばらく続いた。
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