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日本国 首脳官邸
日本国 緊急対策閣議及び本部
黒いスーツに菊のピンバッジを付けた人物がSPと一緒に閣議本部に入ってくる。
日本国 内閣総理大臣 鷹岡 勇次郎
鷹岡総理「状況を説明したまえ。」
総理は閣議の奥中央の椅子に座る。
防衛大臣「はっ。本日午後1時20分頃、通信が途絶えた沖ノ鳥島に向かった海上自衛隊のP3C哨戒機が消息を絶ちました。」
鷹岡総理「……それは……うむ……」
閣議室には沈黙と重たい空気が漂う。
鷹岡総理「……奇妙だな……沖ノ鳥島との通信が途絶え…沖ノ鳥島に向かった海上自衛隊の哨戒機が行方を絶った……気味が悪いな……」
国土交通大臣「総理……気象庁が気象衛星を使用し沖ノ鳥島周辺を撮影したのですが…… 」
国土交通大臣が資料と写真を鷹岡総理の前に提示する。鷹岡総理は資料と写真に手を伸ばす。
鷹岡総理「この写真は……」
国土交通大臣「はい。沖ノ鳥島上空を衛生を使用し撮影したものです。」
鷹岡総理「……真っ白じゃないか……これは……雲か…?」
国土交通大臣「いえ、気象庁によりますと濃霧だそうです。」
鷹岡総理は写真と資料を机に置く。
鷹岡総理「濃霧だと……?ここは日本本土から2500km離れた海洋たぞ…?濃霧など……出来るわけないだろ……」
国土交通大臣「はい…私もそう思います。」
防衛大臣「総理、もしやこの海域に何かある可能性があります。自衛隊による捜索出動を提案いたします。」
鷹岡総理「…そうだな……分かった。航空自衛隊の航空偵察部隊に捜索出動を要請する。」
防衛大臣「はっ…ッ!」
防衛大臣は鷹岡総理に向かって頭を下げ閣議室を後にする。
宮城県 松島市
航空自衛隊 松島基地
松島基地の滑走路には自衛隊機が並び、隊員たちが整列している。1人の隊員が隊員たちの前に立つ。
松島基地 副航空分隊長 竹内 陽太 一等空尉
竹内「知ってると思うが、政府から沖ノ鳥島周辺の捜索出動の要請がきた。本任務ではE-2c偵察機を使用するものとする。各員、出動!」
竹内の指示に隊員たちは動き始める。竹内も偵察機に向かって歩き始める。
隊員「竹内一尉…本当に、護衛の戦闘機なしで偵察に行って大丈夫なのでしょうか…?」
竹内「なぜ戦闘機が必要なんだ?今回の任務は単なる気象偵察だ。戦闘に行くわけじゃあるまいし。」
隊員「情報では、海上自衛隊の哨戒機が行方を絶っていますよね?自分は…あれは単なる事故とは思えないんです。」
竹内「……撃墜された…とでもいいたいのか?」
竹内は立ち止まり少し目線を冷たくし隊員を見る。
隊員「……いぇ……」
竹内「時間がないんだ。早く離陸するぞ。」
隊員「了解……」
竹内と隊員は偵察機に乗り込む。そして他の隊員全員も偵察機に乗り込む。偵察機は滑走路に向かい離陸する。