テラーノベル
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そこから颯ちゃんは苦しそうに‘ぅっ…’と、何かに繰り返し耐えているようだったけど、私も押し寄せる何かに彼を気遣う余裕はない。
しばらく二人の言葉ない声とシーツの音、そして結合部からの耳を塞ぎたくなるような音だけが聞こえている…そして彼は、私の胸をグニャリと大きく握ったかと思うと、結合部のすぐ上の辺りをその指で擦った…ひゃぁあ…ン………んぅ…っ…何?
何が……起こった?
私の大きな声にも動きを止めない颯ちゃんは
「…締まっ…ったっ…ぅっ……っ…」
絞り出したような声を私の耳を食べながら吐き、また律動とともに指ですぐ上を擦り…今度はそれだけでなく弾き、押しつける…ぃやぅぅん…んんぅ…っ…ン……体感だけでなく心や頭まで疼くような感覚に
「へん…こわ…ぃ…ゃぁ……ン……あぁ…」
「力抜いて…俺だけ感じろ……リョウ」
一度も動きを止めることない颯ちゃんの言葉に、力を抜く努力はしてみる…と、ああぁぁ…やぁ…っぁ…ぃやぁあぁ…ん…お腹が痙攣するようにびくびくっとして頭がボーッとすると続けて
‘ぅ…っくっ…はぁ…’
私の中の颯ちゃんが震えたようだ。
穏やかでない刺激に怖くなり……痙攣した自分の下腹を押さえるように手をやると
「リョウ…二人とも新しいな……これで」
颯ちゃんが、とても優しくキスしてくれた。
颯ちゃんに静かに抱きしめられている、ただそれだけの時間が心地よく過ぎていく。
ほんの少し微睡む私に、ポツリと時折聞こえる彼の言葉も耳に優しい。
「幸せだ…俺」
「俺が生まれ変わったな…」
「ずっと守るから」
「俺のリョウ……」
どれだけそうしていただろう。
次に聞こえたのは、彼のお腹がグー…っと鳴る音だった。
「何時だ…?8時過ぎか…腹減るはずだ。リョウも食わないとな」
颯ちゃんは私の髪を撫でながら
「動ける?シャワーするか?」
「うん、する」
「よしっ」
彼は私ごと起き上がる元気があるようだ。
「一緒にシャワーしたいが…今日は我慢する。ちゃんと明日の仕事に行かせてやるのも俺の責任だから」
一緒にシャワーなんて恥ずかしいからいらないが…どういうこと?
一緒にシャワーしたら、明日の仕事に行けないの?
まだまだ私には理解出来ないことがあるんだね。
「大丈夫か?痛みは?」
買っていたお惣菜を並べながら、颯ちゃんはシャワーから戻った私に心配顔で聞く。
「普通じゃない…けど…こんなものなのかな?こんなところ…あれだけ…」
日常的に触れないデリケートな箇所をあれだけいろいろすれば腫れたり、痛みがあったりするだろう。
「あれだけ?何?」
「…触れると…?…嫌じゃないから大丈夫だよ、颯ちゃん」
彼は心配顔のまま両手でわしゃわしゃと私の髪を撫で
「まだ濡れてる」
バスタオルで拭いてくれる。
「ドライヤーしてやろうか?」
「ううん、腹ペコだから自然乾燥でいいや」
「じゃあ食うか…いただきます」
「いただきまーす。豪華だね」
中華肉団子、ピザ、ごぼうサラダ、5種類ナムル、肉じゃがなどと、颯ちゃんは冷凍保存していた白米も食べている。
「こういう美味しいものを食べると、私も作ってみようとか、お料理頑張ろうって思うんだけど…なかなかちゃんとはしないな」
「一人分だからだろ?肉じゃがなんか一人分なんて作れないだろ?大きい鍋で作っているのしか見たことないぞ」
「そういえばそうだよね」
「これから作ってみたいものに挑戦してみろよ。俺が来る時に」
「うん、そうする」
「俺もスクランブルエッグと目玉焼き以外のものを練習してくるわな」
「ふふっ…楽しみだね?」
「これからのリョウと俺には楽しみしかないからな」
楽しみしかない…なんて素敵な響きなんだろうか。
コメント
1件
リョウちゃん( *´艸`)フフフ♡一緒にシャワーしたら、そう!明日多分確実にお仕事行けない…よ?! 一つずつ颯ちゃんと一緒に経験してその度に新しい2人になって、その度に2人の絆もさらに強くて固く結ばれていくんだよ〜🎀✨ 2人で作るお料理も楽しみだね🎵🥰