テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
この作品に政治的意図は一切ありません
百合要素ありです
女体化注意
実際の国とは関係ありません
戦争表現あります
🇫🇮さんと🇯🇵☀さんのお話
思いっきりcp要素ありですね
(百合だから当たり前かな?)
カントリーヒューマンズのタグをつけますが、キャラクターとしてお楽しみください
それでも読みたい方はお進みください
春と夏と貴方と。
✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤✤
容姿端麗
これは貴方のためにつくられた言葉なのでしょう
貴方は世界の中でも異端者と呼ばれる存在です
亜細亜という植民地の多い地域でたった一国の列強に仲間入りを果たした国
これだけでも世界では珍しい存在なのに貴方は質実剛健とまできた
もはや責めるところなど一切ない
炎のように熱く、燃え盛る闘志は美しい
そして
日だまりのように暖かく、悲愛に満ちた瞳
とにかく資源を必要とし、他の国を奴隷化するのに躊躇もしないヨーロッパの奴らとは違う
その紅く染まった錦のような貴方をなんと呼べばよいのだろう?
私の中にあるこの蕾はどうやって花開けばいい
貴方に出会う前にたまたま仕入れた和歌集の複製に
こんな詩があったんだ
“世の中に 絶えて桜の なかりせば
春の心は のどけからまし”
この詩を詠った人はどうやら私と同じ境遇にあるみたい
桜は日本に咲く、美しく、可愛らしい花だ
花弁がはらはらと散るさまはまさに芸術作品
ほんの一瞬しか見ることのできない
あっという間に散ってしまうからだ
貴方も同じで、桜のように私の目の前に舞い落ちて、静かに消え去ってゆく
春
これは私の国にはない、日本の四季の一つだ
日本に訪れたときにたまたま咲いていた桜を貴方は愛おしそうに眺めていた
熱を含む視線に気づかれぬよう、そっと見守ったさ
そういう幸せはすぐに過ぎ去ってしまうから、いっそ貴方に出会わなければよかったのかもしれない
そう、今更のように考えてさせてしまうのだからずるい人だね、全く
貴方はいつも軍服に身を包み、例え自分の配下であっても敬語を使われる
どれだけ礼儀正しい方なのです?
あのサディストでさえ、貴方が羽目を外しているところをみたことがないと言うのです
なら恐らくあの裏切り者もそうなのでしょうね…
そういえば、あの裏切り者は戦争が終わったあとずっと話しかけていた気がする
“許して”とか“ごめん”じゃなくて、
“せめて、最後まで一緒にいたい”といった彼女はもういない
戦争の後遺症により、身体の外側から崩れて消えてしまった
あんなに自分のことを誇っていたあの人も、
人が変わったようにだんまりで、あれ以降口すらきいていない
こうなったのも、全部、全部、戦争のせいだ
…今思えば、あの争いの真意はきっとないものねだりなのでしょう
そばにある桜の木は私のことを慰めるように頭上に桜の花をひとつ置いた
花のがくが顔をくすぐる感じがなんとももどかしく、指で春をつかむ
もし、今この世に貴方が暮らしていたら、きっと文句ばかりつけるのでしょう
だって、世界は前より複雑化し、ゼンマイも狂い始めている
緊急会議も多くなってきているし、着々と世界は変動の備えを始めている
第二次世界大戦を経て、少し大人しくなったソ連は崩壊し、様々な国が独立国家となった
平和にするためにつくった国際連合は拒否権というものが存在する限り、平和というものは達成できないだろう
こうなったのは全部、神様のせい
大日本帝国もイタリア王国もナチス・ドイツも、だれも悪くなかったはずなのに
正義と正義がぶつかっただけだったはずなのに
負けたほうが悪とされ、勝ったほうが勇者として称えられる
こんなのおかしいはずだ
勝ったやつが簡単に変えてはいけないはずの歴史を改ざんする
過去にあったことはそっくりそのまま伝えるべきなんだ
私が、貴方のいいところならたくさん教えてあげるから、
どうか、
貴方が悪だと世間に知らしめるのはやめて
苦しくなってしまう
貴方はただ、国のために命すら捨てて戦った、国のあるべき姿の手本のはず
今、日本にいる子供たちはみな、日本が悪かったと刷り込まれている
私たちのような国には核のことなんて一切表記されない
国際連合って本当に意味があるの…?
私たちは…ただ…自分を守りたかったんだ…
貴方もそうなのでしょう…?
まるで何かに縋るような、子供のような、柔らかい笑みを浮かべる貴方に胸が締め付けられる
8月のあの暑くて汗がまとわりつく夏の日
たったひとつの兵器で
辺り一面を焼け野原にされた国
そして、
私がずっとそばにいたかった国
大日本帝国
…ううん、日帝さん
彼女がゆっくり目を閉じるときに、私は顔を見れなかった
わかってるんだ
わかってはいるだけど、認めたくない
旧国には会うことすら叶わないなんて
私は18日の夜を思い出す
まるで宝石のようにひび割れ、ぱきぱきと音を立てながら散っていく貴方を
それは今までみた桜の中で一番美しく、儚い花びらだった
懐かしい出来事に浸り続ける脳内に一度蓋をし、
そっと
杯を仰いだ
…いかがでしたか?
今回リクエストだったので張り切って作ったのですが、
なんせあんまり長文をつくる才能がなく…( ;∀;)
リクエストしてくださった戦鳴さんに申し訳ない…
あと、実はストックしてるストーリーがいくつかあって、
🇫🇮×🇯🇵が2つ、🇺🇸×🇯🇵が1つ、🇬🇧×🇯🇵が1つ、🇨🇦×🇯🇵が1つあります!!
どれからみたいとかあれば遠慮なく!
書いて欲しいのあれば遠慮なく書いていただいて構いません!
それではさよなら(^^)/~~~
コメント
1件
神ですね、、ガチで最高すぎる!! しかも1番すきなカプ✨