テラーノベル
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幼馴染の涼太のことは、何でも知ってる。
言葉が少なくたって、お互い考えてることも言いたいこともなんとなくわかってた。
けど、恋人の涼太のことを、オレは本当にわかってたのか…?
体を重ねるようになってから、涼太のことがわからなくなった気がする。
「もう…、何ですぐ押し倒すかな…」
んなこと言って、背中に回された腕でぎゅっと抱きしめるもんだから、涼太の耳元に顔を埋める形になる。
「涼太が可愛いことするからだろ…っ」
耳朶に唇を触れさせてそう言うと、身体をぴくりと震わせた。
「翔太、俺のこと好き?」
「当たり前だろ!好き過ぎて…このまま抱き潰してやりたいくらいだわ!」
「? 翔太ごときに俺潰されないと思うけど…?」
「…物理的にじゃなくてよ?」
「………ああ笑 そういうこと?」
「おま…www 雰囲気ぶち壊すなww」
急にド天然出してくるもんだから、2人で抱き合ったまま笑ってしまった。
「しょーた、そこで笑わないで笑」
「つーか、ごときって言ったな?ごときって!」
「だって本当のことだろ笑」
「ほんとに潰すぞww」
「あははっ!そこでっしゃべるなって!笑」
くすぐったそうに身を捩る涼太が、背中に回した腕を解くと、オレの肩を掴んで押し離した。
目が合うと、涼太が眉を下げてふにゃりと笑う。
それ、その笑顔めちゃくちゃ好き。
「…涼太、大好き」
「俺も、翔太が大好き」
見つめあって、笑い合って、キスをした。
「今日どしたの?なんか、積極的じゃん」
一旦仕切り直し…といった感じで、2人でソファに座り直した。
涼太はオレの肩に寄りかかって、少しぽわぽわしている。
「俺が積極的だったら、嫌?」
「全っ然!嫌じゃねぇ。むしろ嬉しい」
「んふっ。そっか」
なんだか嬉しそうに顔を綻ばせるのを、キレイだなぁなんて、魅入ってしまった。
「ねぇ、翔太?ポケット何か入れてる?」
「は?」
急に話飛ぶな?
「さっきゴリって当たって痛かったんだけど、何入れてんの?」
服の裾をめくって、オレのポケットを確認しようとする。
オレも忘れかけてたわ。媚薬、入れてたんだっけ…
「あー、その…これ、なんだけど」
スウェットのポケットから瓶を取り出すと、オレの手元を覗き込むように身を乗り出す。
「何これ?……媚薬?」
少し怪訝な顔をして、オレの顔をじっと見つめた。
「ふっかと阿部ちゃんにもらったんだよ…、試してみろって」
「ふーん…」
「そもそもこんな胡散臭いもの、効果あるか知らんし、涼太が嫌なら使わない。あいつらに返すから」
「…使ってみよ?」
「え?」
「どうせ眉唾ものでしょ?媚薬って」
そう言ってオレの手から媚薬を取り上げると、キャップを開けて迷わずくいっと呷った。
漢らしいなオイ。
「…あんっま!」
べっと舌を出して何とも言えない顔をしてみせる。
「おい、大丈夫かよ?」
オレの心配を他所に再び瓶に口を付けると、残りも全部飲み干した…
…と、思ったら顔を両手で掴まれて突然キスされた。
「ん!?」
それと同時に媚薬がオレの口の中に流れ込んでくる。
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甘い…!てか、エロい!!
コクリと喉が鳴ってそれを飲み込むと、涼太はゆっくりと唇を離れた。
「おまっ…、何すんの…、飲んじゃったじゃん」
「俺も飲んだでしょ。2人で飲んだほうがいいじゃん」
幼かった頃を思わせる涼太のいたずらっぽい笑顔に、オレのハートは撃ち抜かれた。
…ん?ちょっと待て。
媚薬、使ってみよ?って…
その意味わかってるよな?
飲んだってことは……
「翔太…、抱いてくれるよね…?」
「当たり前やろがい」
何その言いかたって、涼太はケタケタ笑った。
オレはそれどころじゃなくて、今すぐにでも襲いかかりそうになる衝動を抑えるのに必死だった。
コメント
2件
可愛いぃぞぉ…❤️