海に臨む宝石。
王子の君に僕は溺れる___。
-桃青-
4話[第1王子]
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目を覚ますと知らない景色。
さっきとは違って痛くもなく暖かい。
横の机には女の人が椅子に座って何か書いている。
何書いてるんだろう…。
そんなことを思っていると、目を覚ましたことに気づいたのかこっちに寄ってきた。
「おはようございます、大丈夫ですか?」
青「あ、はい..大丈夫です…」
誰が助けてくれたのだろう…、
それにすごく立派な部屋。
青「あの..ここっていったい..っ!」
どこなのか聞こうとしたが女の人のペンダントが目に止まった。
この印って…!
⌜コンコン⌟
1人で、てんやわんやしている時扉を叩く音がした。
「はい」
?「俺だ、入るぞ」
今度は男の人の声。
扉をあけて入ってくる。
?「すまん、席を外してもらえるか?」
「承知しました。何かあればお呼びください」
⌜バタン⌟
そこにはこの前助けてくれたであろう男の人。
でもこの前とは違う。
白の布をまとい、腰には国の称号である剣を持つ。
そう、彼はきっと。
?「では、まずは改めて」
桃「クリスタリア王国第1王子の桃だ、体調はどうだ..?」
この国の王子。
青「お、王子…」
桃「あぁ、さすがに驚くか」笑
笑いながら今度は近くにある椅子に座った。
桃「助けるのが遅くなってすまなかった。それから怖い思いをさせたことも。」
真っ直ぐな目でそういった。
青「い、いえ..!僕の方こそ失礼なことを…」
あの時、助けてくれたのに酷いことをしてしまった。
青「あの時はありがとございました」
青「桃..殿下は、どうしてあそこに..?」
桃「あぁ、少しお忍びでな」笑
桃「アイズが増えてるって聞いていたから見回りにと思って。」
青「でも、あなたもブルーアズの方でしょう?」
青「そんな方がどうして危険なことを…っは!すみません..!」
桃「いや、別に謝らんくても」笑
桃「…そうだな..」
桃「俺は、ブルーアズの人を守りたい。」
青「えっ..?」
桃「俺はこの城の中にいるから、衛兵とか、側近のやつらに守られてる。でもお前のように外のものは、こうして狙われてしまう。」
青「…」
桃「だから守りたいんだ、自分が危険になっても。」
青「っ…」
なんて素敵な方なのだろう..。
国の王子だからじゃない。
彼自身がそう望んでるんだ。
桃「…じゃあ、次はお前だ。」
青「っ..!」
桃「話せるか..?」
青「..はい」
そうして僕は何があったのか全て話した。
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桃「…まさか隣国から来ていたとは…」
青「あはは..」
さすがに驚かれるか..笑
桃「青、行くあてはあるのか?」
青「..いえ..お恥ずかしいことに..」
桃「…そうか..ならここを使え」
青「えぇっ!」
桃「王宮からは少し離れるが王城内に住む建物がある、そこの部屋をかそう。」
青「い、いやそんなっ!」
そんなこと急に言われてもっ..!
青「..迷惑をかける訳には…」
すごくありがたいけど..これ以上いたら迷惑をかけてしまう..。
仮にも王子だ、1人の相手にこんなことをしていたら…
桃「んふっいいんだよ」笑
桃「俺がしたくてしてるだけだから」
青「…よろしくお願いします..」
桃「あぁ」笑
桃「もう動けるか?」
青「はいっ大丈夫です..!」
桃「よし、じゃあ案内しよう、行くぞ」
青「あ、はいっ!」
支度をして動こうとした時
⌜ガチャ⌟
突然扉があいた。
?「桃くん、勝手に行動しない…で…」
青「?!..」
桃..くん..?
?「し、失礼しました殿下。」
桃「ふはっ」笑
そしたら今度は殿下が突然笑いだした。
桃「赤、もう無理があるぞケホケホ」笑
赤「す、すみません..。大丈夫ですか?」
どうやら彼は赤と言うらしい。
桃「青、こいつは赤。まぁ、俺の側近だ」
赤「はじめまして、体調は大丈夫ですか?」
青「あ、はい..」
赤「安心てしください。この前のアイズは俺がしっかり捕まえましたから..!」
そう言って自慢げにこっちを見てくる。
青「..あぁ!殿下が追えって言ってた方って赤さんでしたか..!」
赤「はいっ」
赤「…というか..」
今度は桃殿下の方を見た。
赤「桃くん、勝手に居なくならないでって言ったでしょ!?言うことは聞いてください!!」
桃「すまんすまん」笑
殿下はゲンコツを食らっていた。
…凄いラフな関係だ..。
でも、赤さん側近って言ってたしな..。
桃「..よしっ!青!」
青「っ、はい..?」
何かいい事を思いついたみたいに話し出した。
桃「ここの部屋を貸す代わりに、条件をだそう」
青「条件..?」
桃「改まった言葉を使うのは禁止だ、それから殿下呼びも。くん呼びにしろ!あ、呼び捨てでもいいぞ」笑
青「えぇ!?」
青「無理がありますっ..!」
王族の方にそんなこと出来るわけ..!!
桃「決定事項だ」笑
青「えぇ..せ、せめてくん呼びだけ!まずは!!」
桃「ほぅ..楽しみだ」笑
赤「じゃあ、よろしくね!青ちゃん!」
青「青ちゃっ..!?」
今度はちゃん呼び!?
桃「青、こいつは結構ラフだから気をつけろ」笑
赤「青ちゃんも、俺に気使わなくていいからね」
青「じゃ、じゃあ赤..くん..?」
赤「うん!」
こんなことして怒られないだろうか…。
桃「よし、じゃあ気を取り直して、部屋行くか」
赤「あんまり時間がないので急いでくださいね殿下」笑
桃「おまっ..」笑
桃「よし、行くか」
青「あ、うん..!」
それから王宮を出て、案内をしてくれた。
元々は相手から攻められた時とかに、怪我した人の様子を見る塔だとか…。
何人か怪我をしていてそこにいるらしい。
部屋に案内されて、
「明日、今日通った道を使って、通りの間まで来い、城の案内をするよ」
そう言って明日の約束をした。
To be continued