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全然出せなくてほんっっっとにすみません!その代わり2〜3話分くらいの量になってます!


忘れていると思うので、前の話読み返してから読むことをオススメします。


久しぶりなのでさっさと行きまぁす!!


※冬彰 ※彰人虐め(暴力、レ‪✕‬プ) ※拒食症



#5 復讐


「……っ」


彰人が目を覚ますと、保健室の天井が見えた。


(そっか俺…アイツらに殴られたあと気を失って……)


時計を見ると、もう一限が始まっている時間だった。


「あら、東雲くん起きた?」


保健室の先生がベッドのカーテンを開ける。


「天馬くんが運んできてくれたのよ。北階段通ったら痣だらけで倒れていたって。どうしたの?」


(司センパイか…じゃあ冬弥に今回のこと伝わってるかもな……)


「足踏み外して、階段から転げ落ちたんだと思います。最近ちょっと疲れてるんで」


「あらそうなの?しっかり食べて寝るのよ?」


「はい、そうします…」


そうして彰人は、2限目から授業に復帰した。骨に異常はないようだった。



昼休み。冬弥と昼飯を食べようとしていた彰人だが、モブ達に屋上へ呼ばれてしまった。


「…何だ、また用かよ?」


「口の利き方がなってねえんじゃねーの?やっぱりきちんと躾ねえとな…」


「…何する気だ?」


「うーんそうだなあ…殴るのは飽きたから…」


モブAが彰人に壁ドンする。


「俺たちの玩具になれよ」


「……は?」


背筋が凍った。一瞬何を言っているのかわからなかった。


「いやぁ俺たち最近溜まっててさ…付き合ってくれるだろ?」


「とうとう性癖までおかしくなったか?俺で抜くとか…」


「やってみねえとわかんねえじゃん」


そう言うとモブAは、彰人のネクタイを引っ張りキスをした。


「ッ…!?」


「レロ…クチュクチュ…♡」


(っ…コイツ舌まで!?気持ちわりッ…)


モブAを引き剥がそうとしたが、モブBが手を押さえつけていたせいで抵抗ができなかった。


「ッ…ぷはっ…意外と良いじゃん」


「ッ…けほっ、げほっ…」


「じゃあ次俺なー」


「おけ〜」


「っ!!」


(マジでコイツら…何がしてえんだよ)


「ちゅっ…レロ、グチュジュル…♡」


(初めては好きな奴って決めてたのにッ…!)


彰人の目に涙が滲んだ。


「ぷはっ…泣き顔良いわ、唆る♡」


「やば、俺勃ったわw」


「俺もwもうヤッちゃおーぜw」


「え、ヤるって…」


「あ?セッ久だよw ほら尻向けろ」


彰人が四つん這いにさせられる。


「じゃあ俺挿れるから、モブBはフ×ラさせたら?」


「いいな、ヤるか♡」


「嫌だ、せめてもっと慣らしてッーー」


ーードチュッ!!


「あ゙あ゙ぁ゙ッッ!!い゙だい゙ッッ…!」


「うわキッツ…動かすぞ」


「ヤダッ…抜けッ…」


「黙れ」


モブBが彰人に自分のを咥えさせる。


「っ!?」


「ほら舐めろよ、ちゃんと喉まで使ってな♡」


「ッ…〜〜」


それから彰人は二人に交代で犯された。


「もうッ…や、だあっ!」ビクビクッ


「そう言いながらイッてる変態はどこの誰だよ…っ」


「ッッ…!!や、め゙ッ…!」


そうしていると、屋上の扉が開く音がした。


「うぉ、まじか」


モブ達は彰人の口を抑え、陰に隠れた。


「彰人…一体どこに行ったんだ?司先輩が踊り場で倒れていたと言っていたから心配だな…」


屋上に来たのは冬弥だった。


(冬弥っ…!?冬弥なら、助けてくれるかも…!)


彰人は冬弥に助けを求めようと、モブ達の手を振り払おうとした。しかし…


「このこと青柳に言ったら、青柳にもお前と同じ目になってもらうぞ」ボソッ


モブAに耳元でそう囁かれ、彰人は動きを止めた。自分のせいで仲間に危害が加わるのは、彰人としては何としてでも避けたかった。…特に、自分の拒食症のことでも世話になっている相棒の冬弥には。


「それにこんな汚ねえ姿、アイツに見られたくねえだろ?w」ボソッ


「っ…!!」


(冬弥は汚い俺を見たら…捨てるかもしれない…?)


結局彰人は助けを求めることはできず、冬弥は屋上から出ていってしまった。


(この状況を抜け出す方法は…ねえのかな…)



放課後、彰人はモブ達に声を掛けられる前に急いで帰った。冬弥には「用事があるから今日は一緒に帰れねえ」とだけLINEして。


家に着くと、彰人は風呂に直行しモブ達に触られたところを洗い流した。


(気持ち悪い…何で俺がこんな…)


自分の顔を伝った水が、シャワー水なのか涙なのかもわからなかった。


風呂から上がりスマホを見る。もう練習の時間だ。


「早く行こう…あいつらに迷惑はかけらんねえ」


「わりい、遅れた」


いつも通り公園に行く。


「珍しいじゃん、彰人が遅刻なんて」


「いろいろあってな…」


「……」


(司先輩が言っていた踊り場での話や、昼休みの行方…聞きたいことはたくさんあるが、練習のあとにするか)


練習が終わる。


「じゃあ私たちは帰るね!」


「じゃあね、東雲くん、青柳くん!」


「ああ、気をつけて帰れよ」


Vividsを見送り、今はバドドの二人きりだ。


「…なあ彰人、今日は大丈夫だったか?」


「何がだ?」


「その…今朝、司先輩からお前が踊り場で倒れていたと聞いてな。昼休みも見当たらなかったし、放課後も…何かあったんじゃ…」


「ああ〜…踊り場の件は、俺が足滑らせちっただけだよ。ほら、最近食べれてねえだろ?昼休みとかは、ちょっとクラスの奴らといろいろやってたんだよ」


「…本当は嘘だろう?」


「え?」


「だって…」


冬弥が彰人の頬を触る。


「目の横、泣いた跡があるぞ」


「!!」


「誰かに何かされたんじゃないのか?それとも、何か思い詰めているんじゃ…」


「な、何にもねえって…w」


冬弥の手を振り払い、いつものように笑ってみせる。


「…彰人は、苦しい時ほどそうやって笑う」


「っ…本当に何もねえから!相棒だからって、何でもかんでも話さなきゃいけねえのかよ!!」


彰人はそう言って冬弥の元から去った。


「彰人…!」


(…冬弥の言う通りだ。俺は辛い時ほど笑顔で繕う。そうしないと、笑顔を忘れてしまいそうになるから )


冬弥に心配させてしまった挙句、突き放してしまった罪悪感や自分の情けなさで涙が出てくる。足がフラついてまともに歩けない。


(そういや、最後にマトモな飯食ったの…いつだっけ……)


路地裏の壁にぶつかり、そのまま身を預ける。


(自分の実力が足りないせいであれこれ言われて、そいつらの言うこと信じた結果飯すら食えなくなって…また実力不足のせいで虐められて…相棒にも迷惑かけて…)


(本当に俺…生きてる価値あるのか?)


彰人の近くには、壊れたマイクが捨てられていた。……マイクは、コード付きのものだった。


(…最後に好きなもんで死ねるなら、そんな嬉しいこたねえよな)


彰人はコードを首に巻き付けた。


「ハァ…ハァ…」


(これを…引っ張れば…)


コードを掴んだ手を引っ張ろうとした、そのときだった。


「彰人くん!?」


ビクっ


ビックリして手が止まった。視線の先にいたのは…。


「遠野っ…?」


「そんなとこで何してんの!?手離して!!」


新は彰人からマイクコードを剥ぎとった。


「何馬鹿なことしてんの!?伝説を超えるんだろ!?ならーー」


「無理だよ。俺に伝説を超えられる訳がない」


彰人は遮るように言った。もう、彰人の瞳に光は入っていなかった。


「何言ってんだよ彰人くん…俺に勝つんだろ?勝って、命を懸けてでも超えてやるって…!」


「そういうの、もう疲れた…疲れたんだよ…」


「あきと、くん…?」


(本当に彰人くんか?今まで、どんなことがあっても心に宿した炎は決して消さなかった彼が……まるで別人だ。 )


「お前も言ってただろ?俺の歌が一番つまんねえって。その通りだよ。こんなつまんねえ歌を歌うようなつまんねえ奴が、伝説を超えるなんて……」


「確かにあの時はそうだった…でも、今の君は違う!面白いくらいに成長してるし、歌もどんどん魅力的になってる!!」


「ッハハ、ありがとな…でも、今の俺にはお前の言葉を信じられるほどの気力はねえんだ」


「彰人くん…一体、何があったの?」


「……」


この時の彰人には、嘘をつくほどの余裕は無かった。気づけば、勝手に口が開いていた。



「ーーそっか、そんなことがあったんだね」


「…あいつらには言わないでくれ。頼む」


「良いけど、それで苦しむのは彰人くん自身じゃないかな?」


「…なら、どうすれば良いんだよ。もうこれ以上、冬弥達に迷惑掛けたくねえんだよ…!」


彰人の悲痛な叫びを聞いて、遠野はどうするべきか思考を巡らせた。


「…もし俺が冬弥くんの立場だったら、話されなかった方が傷ついちゃうかもな」


「え?」


「例えばさ、颯真がすごく辛い目にあってるのに『迷惑掛ける』なんて理由で相談してくれないんだとしたら、俺は『そんなに信用されてないのか』って落ち込んじゃうかも」


「…そう、なのか?」


「うん、彰人くんは迷惑掛かるって言うけどさ、それって裏を返せば…頼られてるってことなんだよ」


「…!!」


「彰人くんは、相棒に頼られたら迷惑って思う?」


「…思わない」


「でしょ?冬弥くんも、同じ気持ちだと思うよ?」


「……」


(そんな発想はなかったな……頼られてる、か…)


「…俺、冬弥に話してみる。冬弥ならきっと…受け止めてくれるよな」


そのときの彰人の目には、微かだが一筋の光が宿っていた。


「うん、それがいいと思うよ。でも…こんな遅い時間そのボロボロな格好で会いに行く気? 」


「え…?」


彰人の服は、ここまで壁に寄りかかりながら歩いて来たため所々擦り切れていた。今、新と話している路地裏も決して綺麗な場所ではない。


「一旦俺の家来なよ。冬弥くんには俺から連絡するし。体綺麗にしてから、ゆっくり話に行こう」


「ああ…ありがとな、遠野」


(…ほんと、色んなヤツに助けて貰ってんな…でもまあ、頼るってのも悪くねえかもな)




翌日。いつも練習している公園。


「あ、冬弥くん来たみたいだね」


彰人と新は、冬弥と待ち合わせをしていた。


「彰人…!!ハァ…遠野さんも、わざわざありがとうございます」


「大切なライバルだもん。当然でしょ」


「本当に感謝しています。それで彰人…話というのは?」


(遠野さんから、事前に彰人のことは聞いている…正直今でも怒りで手が震えているが、ここへ彰人から話し出すのを待とう…)


「えっと…実は…」


彰人は今まで起きたことを、冬弥に包み隠さず話した。


「そんなことがあったんだな…話してくれてありがとう、彰人」


冬弥へ彰人の頭を撫でた。


(冬弥の手、アイツらとは違ってあたたかいな…。ずっとこうしていたい…)


思わぬあたたかさに、彰人は涙を零した。


「っ…冬弥、ごめんなさい、俺冬弥に酷いこと…… 」


「謝る必要なんかないぞ。心身共に限界なら、誰だって荒れる。むしろあの程度で済むのは、彰人が強い証拠だぞ」


「っ…とうや…」


彰人が落ち着いたのを見て、新は冬弥に声を掛けた。


「それじゃあ、そろそろ僕はおいとまする…ね……」


新は寒気を感じた。彰人を包み込む優しい手とは裏腹に、冬弥の瞳は凍りついたような冷たい目をしていたからだ。


「あの……冬弥、くん?」


「……え?あ、遠野さん。はい、ここからは俺がやります。彰人のこと、本当にありがとうございました」


「うん…。青柳くんも、困ったら相談してね」


「はい、勿論です」


そうして新はその場を去った。


(青柳くんのあの目……悲しみ?怒り?いや、もしかして……)


(…復讐心?)



「ーー彰人、落ち着いたか?」


「冬弥……おう、話したらだいぶ軽くなったわ」


「それなら良かった……ちなみに、彰人を虐めてきた奴等は何て人だ?」


「えっと…モブAとモブB……」


「そうか……ありがとう、教えてくれて」


「お、おう……(何でこ んなこと…)」


「とりあえず彰人、俺の家に来よう。拒食症克服も進めないといけないしな」


「そうだな」



冬弥の家。


「とりあえずお粥だ。前回は無理だったが…どうだろうか」


彰人は冬弥が持ってきたお粥を口に運んだ。


「…前ほどの嫌悪感はねえし、飲み込んでも吐き気は来ねえ」


「…!! そうか、それは良かった。じゃあ……」


冬弥と彰人はいろんな食材を試したが、吐き出すことはなかった。


(拒食症は精神的苦痛から来るもの…と本に書いてあったな。やはり話したことでそれもだいぶ収まったのだろうか)


「…冬弥、もうすぐ学校の時間だ」


「ああ、本当だな。俺は行くが…彰人はどうする? 俺は休んでおいた方が良いと思う」


「そうだな…じゃあ今日は休むわ。アイツらと顔合わせたくねえし……」


「ああ、そうするといい。(やっぱり彰人は……)」


そうして、冬弥は彰人をベッドに寝かせた状態で家を出た。



神高。2ーA。


「モブAとモブBはいるだろうか?」


教室の扉を開けて、冬弥はクラスの人達に聞いた。


「ん?ああ青柳か。どうしたんだよ」


「ちょっと話があってな。着いて来て欲しい」


冬弥はまずモブA達を屋上へ連れ出した。


「屋上…?」


「お前らはここで彰人を襲った…違いないか?」  


「え…!? いやいや、違ぇよ!東雲を襲うとか…」


「そうだよ!何で俺らが…」

 

「……ここで素直に謝れたら、まだ軽くしてやったんだがな」


「「え……?」」


「皆!来てくれ!!」


冬弥が叫ぶと、屋上の扉がガチャッと開いた。


「あれでも大切なチームメイトなもんでさ…夢を叶えるためにも、ここで折れてもらっちゃ困るんだよね」


「私は杏ちゃん達に比べれば、まだ出会って1年くらいだけど…すごく大切な仲間だよ。許せる訳ないよね」


「大切な後輩が酷い目に遭ったら、そいつのために尽力する!それが未来のスターだ!! 」

「最新鋭の火炎放射を喰らう用意は出来ているかい?フフフ… 」

「最初は二重人格の怖い人ってイメージだったけど…何だかんだ良い人だし、大切な友達だよ…!」


「弟があんな目にあって何もしない訳ないでしょ!? 本当にアイツ…自分の弱音くらいもっと吐きなさいよ」

「弟くんには本当にお世話になってるからね〜。ここらで恩返しでもしよっかな!」

冬弥が今の彰人の現状を話した人達で、モブAとモブBを取り囲んだ。

「な、なんだよお前ら!」

「ち、ちょっとした遊びじゃねーか!」

「遊び、か…。それで俺の相棒は心が壊れる寸前まで行ったんだぞ。……責任、取ってくれるよな」

 

「「ひいっ…!!」」

そうしてモブAとモブBは、軽く痛めつけられては類の技術ですぐ治され、痛めつけられては治されを繰り返された。

ちなみに当時の彰人が襲われた瞬間は、類が気ままに飛ばしていたドローンに映っていたため、冬弥達はそれとモブA達の自白録音を校長に提出した。

結果は勿論退学。なんなら警察行きになった。

「ーーという訳だ、彰人」

その話を、学校から帰ってきた冬弥は彰人に話した。

「なんかお前ら…敵に回したら1番怖いタイプかもな」

ーENDー  

一応まだもう1、2話作ります!

今回は、1ヶ月ほど投稿してなくて本当にすまませんでした!  

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