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フォロー失礼します
俺と蒼ちゃんは────── だ。
…他の皆には秘密だけれど。
⟡.· ──────────────── ⟡.·
『秘密の恋。』
⚠ nmmn & BL ⚠
苦手な方はUターンおすすめします。
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「おっはよ〜ッ!」
桜が少し散り始めた4月。
高校生活の2年目が始まる日。
朝っぱらから、ちょっぴりかすれた
大きな声が教室に響き渡る。
その声にクラスの皆が当たり前のように
挨拶を返す。
あの子 ─────、
─── 蒼ちゃんは、学年の人気者だ。
今日も朝から賑やかだなぁ、
そうぼんやり考えながらその光景を
見ていると、蒼ちゃんが俺の方に
向かって歩いてきた。
「赤くんッ!おはよ〜ッ!」
俺の隣の席にカバンを置きながら、
そう俺に笑顔で声をかけてきた。
「おはよ、蒼ちゃん、!」
俺も同じように笑顔で挨拶を返す。
すると、蒼ちゃんは俺が座っている
椅子に無理やり座ってきて、俺の肩に
腕をまわした。
「ねぇッ!今日赤くん暗くない〜ッ!?」
そう言いながら、
俺の肩を大きく揺らす。
「今日寝不足なんだよ〜…」
なぜなら、昨日どこかの誰かさんが夜中に
長電話してきたから…。
…まったく…、誰のせいなんだか…。
別に怒ってるわけではないけど、
そんな気持ちを込めて、俺は蒼ちゃんに
軽く睨んでみせた。
蒼ちゃんは少しはっとした顔を見せたが、
すぐに、にひひと笑って誤魔化した。
「赤くんと蒼ちゃんって仲良いよね!」
「それな〜!The 親友 って感じするよな!」
クラスの人にそう言われて、
俺と蒼ちゃんは顔を合わせ微笑む。
小学生の頃からずっと言われ慣れた言葉だ。
そう。俺たちは親友。
…まぁ、あの日まではね。
1ヶ月前のあの日を思い出した。
俺と蒼ちゃんは恋人同士だ。
…他の皆には秘密だけれど。
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