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コメント
4件
馨さんがっかわいいっ!! 不安になっちゃうのっていいね(((殴 続き楽しみすぎるっ!!!!!
うわぁぁぁッッ(?) これからどーなるんだろ(*⩌⩊⩌)⊹ 今回もめっちゃ面白かった✨✨ 続き楽しみにしてるね!!

33
猫咲を抱え他の三人は、神力によって持ち上げて寝室に運んだ。眠りながらも四季の着物をギュウと握りしめている猫咲に愛おしさと自分の不甲斐なさを感じた。
神という存在なのだというのにも関わらず四季は彼らに何も出来なかったことを。
せめてこの中だけでも安心して睡眠ができる場所になれたことがただただ嬉しかった。
寝室に並べられた布団は四人にとっては少々広すぎたようだった、けれどそのほうが気を使わずに寝れるかとそっと下ろした。
音を立てないように慎重に襖に手をかけた途端、後ろから小さく声が聞こえた。
「ぃ…かな、ぃで…」
声の主は、眠気に負けそうになりながらもショボショボとした目で船を漕いでいる馨だった。眠いはずなのに上半身を起こし四季に向かってゆっくりと歩いてきた。
その小さい体を優しく抱きとめる、再度感じた体温に馨の眠気は強くなったけれども引く気は一切ない。
「わかった…一緒に寝ような… 」
「…ん、」
へにゃとした笑みを浮かべ四季の肩に擦り寄るその仕草は、母猫に甘える子猫のようだった。
小さい背中をテンポ良く優しく撫でていれば馨は腕の中で夢の世界へと行ってしまっていた、その小さな身体を抱き抱えながら皆のことが見える中央に腰を下ろし布団に寝転がった。
あどけない寝顔の馨を一無でして四季も微睡みに意識を落とした。
「、ん… 」
ふと明るさで目を覚ました四季の両隣には馨と幽、上には紫苑。枕元には上掛けに包まっている波久礼がいた。
いまだ夢の中にいる四人を撫でた後に、上に乗っている紫苑を抱えて起き上がり自分が寝ていた場所にそっと置いた。
彼らが起きる前に朝ごはんを用意してあげたい、そう思った四季は身支度を整えて台所へと立った。
「…んん、…」
ぼんやりとした意識のまま幽は、昨日はあったはずの横顔が無いことにヒュッと息を詰まらせた。一瞬で覚めた眠気。
急いで周辺を見渡したけど馨や紫苑、波久礼しかいない。
幽の脳内に駆け巡るのは「捨てられた」の五文字。やはり自分たちは誰にも愛されてない、誰にも愛してもらえない運命だった…
違うと叫ぶ自分もいるけれど、生きてきた人生の経験は悪い意味で脳内に染み付いている。
言葉が詰まり、それとは反比例して咳が溢れてきた。
「ゲホッ、ゴホッゲホ…」
咳と同時に血も流れ始めて、口の中が鉄の味でいっぱいになる。部屋に音は響き血は手に跳ね床にこぼれる。
音に気付き紫苑が目を開けた。鼻につく血の匂いに飛び起きれば、部屋の端の方で咳き込んでいる幽を見つけた。同時に四季がいないことにも気付いてしまった。
不安は周囲に伝染して、紫苑の顔も青ざめてく。