現在
六人の初任務を終え、瘴気濃度の高い者から順番にMainyのいる
医療室に行った。順番待ちの中、今回の作戦のリーダーだったSellyは新種のOverHEATについて、諜報員のだるまいずごっど宛に報告書を書いていた。
報告書と言ってもそんなに堅苦しい物ではなく、新種の特徴等をメッセージで送るだけだ。
一通り送信を終えた頃診療室の扉が開き中から出てきたMondoがSellyを呼びに来た。
「つぎ、入ってって。」ぶっきらぼうにそう言い、 あと、、、と繋げ「さっきありがとう。」そう少し俯きながら言いMondoは去って行った。
さっきと言うのは、OverHEATの動きが予測し辛く初任務でもあるMondoは敵に背後を取られてしまったのだ。
それをいち早く助けたのがSellyだった。常人から掛け離れたOverHEATに背後をとられるのは死活問題だ。Sellyは小さくため息をひとつ
「素直じゃないね」とMondoの去っていった方へ小さく呟くと診療室へと入っていった。
中にはMainyが白衣姿でカプセル状のベッドの横に立っていた。
このベッドは触れた瘴気をリセットしてくれる装置だ。CRにはSelly達のような“人間”の見た目のような者、Rasのような発現した際に“獣人化”した者、そして最早人では無い者の3種類の人種にわかれている。
人では無い物達は普段、CRオリジナルのアイテムを発明したりしている。特に開発部部長の喋るとうもろこしのお兄さんはかなりの功績を残しているらしい。
この瘴気を浄化するベッドもその人が作ったとか・・・。
Sellyは自分のIDカードをMainyに渡しベッドの中に入った。
いつもなら直ぐに終わる作業も、今回は濃度が高く数分浄化され続けた。
浄化が終わり、部屋に戻ろうとするSellyに
「Selly、お願いがあるんだけど」と告げた。間髪入れずに「ヤダ。」と即答するSelly。
「まだ何も話してないじゃん…真面目な話だから聞いてよ」しょぼんと子犬のような顔になるMainy。普通なら良心が痛みそうなその顔だが、Sellyには響いて無いみたいだ。
だが、真面目な話ということで彼は舌打ちをしながら渋々話を聞く姿勢をとった。
「Mondoの事なんだけど、浄化しても微妙に瘴気が残るんだよね。Mondoにはそれとなく聞いてみたんだけど、本人は至って元気で…ちょと戦闘中とか気にかけて貰えないかな?」
瘴気が残るという発言に「それ、おじじに報告したの?」と聞くと、したんだけど微妙な反応された。とMainyは告げた。
煮え切らない返事にSellyは眉をゆがませたが、「あぁ、まぁ、わかった。」と言い診療室をあとにした。
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