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3 - 第3話  ネタ出し 練習

♥

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2024年06月25日

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目標【酔ってネクタイを緩めれなくて彼に緩めて貰う】



丁度11時を過ぎた頃……

「お前飲み過ぎw」

金曜の夜に居酒屋で会社の飲み会を断れず、そのままお酒に飲まれて二次会もグダグダになっている。

「……だってぇ、お前何処まで歩いたん?」

「は?意味わかんねぇコイツww」

今日は同期が近くの席に座って常に会話してくれるから、つい楽しくて酒弱いのに飲み過ぎた。

「さすがに酔いすぎだろww」

「先輩が飲ませ過ぎるからですよぉ?」

「だって酔ってる方が愛嬌あって可愛いじゃんね?」

フラフラしながら先輩がやって来て、俺の肩に手を置くと、にへらと笑って俺のことを可愛いと何度も口にする。

「……先輩も酔ってる?」

「アホぉ!俺が酔うわけねぇだろ!」

「ぜってぇ酔ってるわww」

賑やかで騒がしい会話を聞いていると、ふと彼氏のことを思い出してスマホを取り出す。

「んんぅ~」

ポチポチ……

「おっ、誰に連絡すんの?お前酔ってるしLINEより電話のが良いんじゃね?」

確かに文章が変になるだろうし、電話の方が分かるだろう……

「でんわ……電話」

プルルルル……

いつもは何度電話しても中々仕事で出れない彼氏だけど、今日の彼氏はワンコールで出た。

『はい、もしもし……どうした?』

愛しい彼氏の声が聞こえて、無意識に気持ちが上向きになる。

「あっ、やっほぉ」

『今日は随分遅いな?飲み会?』

「そぉ、当たり!あんねぇ……んとねぇ……何言おうとしたっけ、?」

声を聞けたことに嬉しくて舞い上がりすぎて、何を話そうとしたか忘れてしまった。

「お前相変わらずアホだなぁ……w」

「アホじゃねぇし!…今日は遅くなるよぉ」

とりあえず遅くなることだけ伝えて電話を切ろうとすると、急に同期の光平が手を掴んだ。

「ぁ、もしかしてシェアハウス?いいね……俺送ってこうか?」

「んーん、付き合ってんの」

何も考えずにふわふわした頭のまま答えた。

「……ぇ、マジ?男もいけんの?」

「んん~?とりあえずぅ……じゃあねぇ」

『は?おい、!』

ピッ……

「んぅ~……」

声を聞けた嬉しさの余韻と、コントロール出来ない酔った身体で、光平の膝の上にポスッと倒れた。

「おい、乗っかってくんなよ、w」

「やぁだ…」

今日は何だか甘えたい気分だ。……酒のせいかな……だよな?

「……じゃあ……まだここいる?」

「やぁだ……んぅ」

「だよね……おいで……すいません!ちょっと抜けます!!」

光平が他の同期や先輩に声をかける。相変わらずしっかりしてんなぁ……

「おっ、酔っぱらいの看病よろ~!」

「ざけんなww……んじゃまぁ、立てるか?」

「ん…うん、うん、立てる…… 」

「おっけ、手こっち回して」

ガシッ……ギュッ

「んん、ありがとぉ」

「一旦外出るか……」

何だろう……光平も酔ってるみたいだ……俺も酔ってるし、クラクラしてるから見間違いかもだけど、顔が赤い気がする。

ガラガラ……パタン

「ちょっとこっちの方来てよ」

「ん、……眠い」

「大丈夫……気持ちいいだけだからさ」

「……んぅ~~……はぁ」

俺は光平から離れて伸びをすると、裏路地のような狭い場所におぼつかない足取りで入っていった。

「お前……さぁ、他の彼氏いるんなら準備出来てるよな?……ちょっと使わせてよ」

カチャカチャ……

急にベルトを外される気がして、不快感が襲って来た。

「……ん、やぁだぁ!……んん”!」

「ちょ、おい、暴れんな!」

ドカッ……

「いたぁ」

「ぁ、ごめっ!」

急に殴られたかと思ったら、大好きな彼氏の声が聞こえたような気がした。

『遥斗!………………あ”?』

「はぁ……めんどくさ……しゃあねぇ」

光平は頭をぐしゃぐしゃ撫で回して俺を見た後、そのまま彼の方へ歩いて行った。

「ぁ、ぇ、??」

「…コイツ~……結構誰でも良いらしいですよ?……じゃあ」

ポンッ……

「狙ってんの…俺だけじゃないんで…ボソッ」

『お前っ!』

「遥斗!バイバァ~イ」

いつもの明るい声に戻った光平は俺にブンブン手を振ると、そのまま皆のとこに戻って行った。

「ばぃばぁい~……どぉしたの?……何してんのぉ?」

彼が俯いて拳を握っていたから心配になって、声をかけた。

『……帰ろ』

彼の声は冷たくて何だか怖かった。

「やぁだ……怒ってるのぉ?……んん”!」

グイッ……

彼に引っ張られる。

『…はぁ……頼むから家に帰ろ?』

「ん~……分かったぁ、おんぶしてぇ」

あんまり怒ったことない彼が、怒ってるかもしれないと不安になりながらも、ちょっとだけ甘えてみた。

『はい、肩貸すから……早く行くぞ』

「……ハァイ」

彼は意外と怒ってないのかもしれない。彼が途中で繋いでくれた手は優しくて暖かかった。

さすがに人前では手を繋がないけど、誰も居なくなるとスキンシップが多くなるところも、彼の好きなところの一つだ。

『ただいま。』

「ただいまぁ~!帰って来たぞぉ……」

『ほら靴、脱いで』

帰って早々床にご挨拶する。冷たくて酔った身体には気持ちがいい。

「床がきもちぃねぇ~……冷たぁ」

『脱がすよ?……足動かさないで』

「やぁ~……えっちぃ……」

上目遣いで彼を見つめると、彼は俯いておもむろに大きめのため息を付 いた。

『……。はぁ~~~!』

何だかつまらなくて我が儘を言ってしまう。

「律~……首苦しい、取って」

『首、ネクタイ?』

「そぉ~……だめ?」

『はぁ……』

シュルッ……シュルッ

『どう?まだ苦しい?』

彼は首を傾げて覗き込んでくる。

……もうちょっとだけ……

「くるしくない~ありがと……あとこれも」

首元のボタンを指差す。苦しい原因はこれでもあるからね……!

『ふぅ~……』

プチ……プチ

「ふぁ~……ありがとぉ……」

『はいよ、なぁ……いや』

眠くてあくびをすると、彼が何かを言いたそうな顔をしていた。

「んー? 」

『水持ってくる』

「んー……うっ」

『ぇ、吐きそう?これ……袋』

「うっそぉ!あははwww」

彼は何も言わずに奥に入っていって、戻ってくると水を渡してきた。

……んだよぉ……ジョークじゃんね?

『……水』

「ん!……ゴクゴク……はぁ」

『垂れてる』

彼が近付いてきて唇に触れたので、いつものかと聞き返す。

「ん?ちゅぅ?」

『……』

「なんでせんの!……やぁだ~!」

何も言わずに固まっているのが気に食わない。

『今日は着替えて寝ような』

あまりに冷たい態度に腹も立つけど、ワケわからん不安が募って彼に質問した。

「……嫌いになったん、?」

『……』

彼はずっと何も言わずに俺を腕を引っ張って、寝室の方に連れていく。

「んぇ、?どこ行くのぉ?……引っ張るの痛い……怒るのぉ?あははw」

ドサッ

急に天井が見えて彼が上に乗っかってる。

『……ふぅ~』

「ぇ、?何?えっちぃのぉ?……ははww」

ガッ……

「んぶっ……??」

彼が急に手で俺の口を塞いだ。

『アイツ誰?……付き合ってること知ってるよね?……危機感ねぇの?』

パッ……

「ぷはぁ……苦しいよ、もぉ!」

睨むような目つきのまま俺を質問責めにする。

『んね、聞いてんの?』

「今日のそうちゃんやぁだ……もぉ寝る!」

『は”ぁ……』

シュルシュル……ギュッ!

俺が顔を背けて寝ようとすると、腕を持ち上げられて離れなくなった。

「んへぇ?……縛ってんのぉ?なんでぇ?」

『お前明日休み取ってるよな?……マジで立てんようにするけど……良いよな?』

狼みたいにギラギラさせている目に、キュンとして目が離せなくなった。

「……へんたぁい//」

『お前が悪い……』

ちゅっ

『今日は寝かせんつもりだけど……もし途中で飛んでも起こすかんな?』

今日はどんだけ泣いても鳴いても、助けてくれなそうだ。


翌日……どこもかしこも痛すぎる。

休み取っといて良かった……

『水取ってきた』

「昨日……ごめん…、な?」

『あぁ……覚えてんの?』

「ごめん」

『次あんだけ煽ったらマジでブチ♡♡すからな?……それと他の奴と何か関係持ったら…怒るじゃすまねぇからな?(圧)』

「はい、ごめんなさい……」

今日は彼とお家でイチャイチャしようと思います。

大変申し訳ありませんでした。

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