テラーノベル
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僕の学校は、暇すぎる。
授業はほとんどノートを写すだけで、先生も淡々としていて、何か面白いことが起きる気配すらない。
毎日、時間がゆっくりと流れているような感覚だ。
朝のホームルームから始まり、数学、国語、英語と続く。
教科書のページをめくる音と、時々聞こえる机の引きずる音だけが教室に響く。
「今日は何しようかな…」そんなことばかり考えている自分がいる。
友達もみんな同じで、目を伏せて天井を見つめる者、窓の外をぼんやり眺める者が多い。
スマホは禁止されているけど、心の中で「早く終われ」と何度も願う。
そんなある日、放課後の教室に残っていると、ふと壁に貼ってあるスケジュール表の余白に小さな落書きを見つけた。
「暇なら、一緒に秘密の冒険に出よう」
その文字は、僕の胸に小さな火を灯した。
退屈な日々を打破するため、僕たちは学校の中で、誰も知らない“秘密の場所”を探すことにした。
放課後の静かな校舎は、まるで別の世界のように感じられた。
暇な時間が、少しだけ、特別な時間に変わった瞬間だった。
コメント
5件
「目を伏せて天井を見つめる者」で笑っちゃたw
めっちゃ気になるつづきが!!