彼は今日ディナーデートに誘ってくれた
そして帰りは私の車で帰って来て家に寄ってもらおうか・・・・
冷凍庫には彼の好きなハーゲンダッツのクッキー&クリームがある
今夜・・・・・
彼となら・・・・・
少しは試してみてもいい・・・・
途端に心臓が跳ね上る
今夜なら・・・・・
生まれ変わった気分と新たな可能性、そして希望に私は包まれた
彼に本当の自分を見せるチャンスじゃない、そしてちゃんと見せた後にはその人を信じるしかない・・・・
私は髪を乾かしストレートアイロンをあて、毛先だけをくるんと丸くカールした
彼に髪を撫でられても構わないようにワックスやスプレーなどなにも付けなかった
ポポがフェルトの骨のおもちゃをブンブン振り回して遊んでいる
「ねぇ・・・今夜はもし彼と・・・良い雰囲気になったら・・・あなた寝たふりしててね」
私はポポのつぶらな瞳を覗き込んだ、愛情をたっぷり受けてキラキラ輝いている
「お土産買ってくるからいい子にしててね 」
そうポポを抱きしめ、お留守番をさせることをすごく心苦しく思っていることを彼女に伝え
私はジーンズを履きキラキラなストラップがついているハイヒールを履いた
その時突然電話が鳴った
玄関までお見送りに来ているポポがワンッと吠えた
「ああっ!きっと柚彦君だわ、もうお仕事終わったのかしら?すぐ行くって言わなくちゃ・・・」
慌ててバッグの中のスマホをあさって受信ボタンを押す
「もしもーし!」
でも聞こえたのは彼の声ではなかった
「久しぶりだね・・リンリン・・・」
私の血は一瞬で凍った
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