テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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堕肉の果て　～令和に奏でる創造の序曲（プレリュード）～

第263話 - ２６３．ニコイチ

2023年12月04日

#ファンタジー

#コメディ

#創作

#挿絵

#長編

KEY-STU

「そんな事より、チャント考えなくっちゃいけないでしょう？　バアルの事、ってかあの子なんで自由に動き捲ってやがんのよ！　全くイミフじゃない？　どうっ？」

「そうじゃった！　バアルが自由に動いていると言う事は、かのルキフェルの結界を破ったと言う事じゃろう？　若（も）しくはルキフェル自身が許可を出したと言う事じゃったぁ！　んね、んね、どうする？　ダーリン、コユキ善悪！　あわわわ、アルマゲドンが始まったのじゃぁ!!!!　っ！　ぐぇぇぇっ、オェオェオェェェェっっ！」

トシ子は吐いている……

コユキと善悪は仕方ないので正直に告白する事に決めたのであった。

だってゲロが汚くて臭かったから仕方なくである……

「あのね、お婆ちゃん、実はアタシと善悪が、その、みんなの言う『ルキフェル』なんだけどね……」

「うむ、実はそうだったのでござる、今迄黙っていて申し訳ない……　そんで、僕ちん達はバアルに徘徊許可を出していないのでござるよ」

トシ子が答えた。

「ほぉん、あ、そうなの？　そんじゃあアルマゲドンじゃ無いね、ま、どうでもいいんだけどさ……」

アスタロトがトシ子の吐瀉物を高熱で一瞬の内に昇華させて周囲を清潔な状態に戻したからだろう、イチャイチャを再開していやがる……　くそう！　むかつくぜっ！

「そ、そうなのでござる！　お見合い相手の馬鹿がどんな存在になって行くかは兎も角っ、僕チンとコユキ殿は二人で一つ、二人で一つ、二人で一つの一心同体の二人で一つの存在なのでござるよっ！　分かるぅ～？」

コイツはコイツで大事な話と自分個人が興味MAXな話を混同させてばかりいる……

バアルの事に集中しろよ全く。

狂ったように二つで一つとニコイチ発言を繰り返している善悪は、何故かニヤニヤと気持ち悪い表情を浮かべ始めて楽しそうだ。