俺はいつも通り学校に来ていた。
何も無い毎日。
たわいもない友達との会話。
差程楽しくもない授業。
いつも通りだった。
何も無い、それが当たり前。
刺激的なものを欲してた訳でもない。
特にやりたいことも無い。
俺はそれに慣れてたから。
だけどあの日から……
俺事、竹原 瑞希(たけはら みずき)
特に何も無い毎日を過ごす高校2年生。
将来の夢もない、趣味もない。
だけど学校には行ってるし、友達もいる。学校がつまらない訳では無い。
だけど俺だって高校生だり
好きな人の1人や2人だっている。
だけど告白する勇気はない。
そんな事を思いながら屋上に向かっていた。
今日は俺以外委員会や部活の集まりで昼ごはんを共に出来ないから1人で屋上に来ていた。
扉を開ける。
目を疑った。
そこにはフェンスの向こうに投身自殺を図る女の子がいた。
瑞「え?」
俺は咄嗟に声を漏らした。
それに気づいたのか彼女はこちらを向いてくる。
その瞬間俺は気づいた。
彼女は俺の好きな人だ。
江島 洸(えしま ほのか)。
俺は何が起きてるのか分からなかった。
瑞「洸……さん?何しようとしてるんですか!?」
俺は彼女に近づく。
すると。
洸「止まって!」
そう俺を静止させた。
洸「私はこれ以上生きてたって意味が無い……だから死ぬの。」
瑞「そ、そんな、」
俺はそう言葉を零す。
洸「なんであなたは私を止めようとするの?」
瑞「俺は……俺は、あなたの事が好きだったから!」
そう叫んだ。
洸「……そう」
彼女の死んだ目からは何も感じられなかった。
瑞「なんで洸さんは自殺しようとするんですか?まだ若いですし、可愛いじゃないですか!」
俺は何とか自殺を止めようとした。
洸「そんなのいらない……顔が可愛いせいでいじめられたし、もう私を必要とする人はいない。」
彼女はそう言い、空を見上げた。
洸「ふぅ、はぁ、ふぅ、はぁ」
彼女は深呼吸を初めた。
俺はそれを察して彼女に近づく。
しかしそんなの間に合うはずもなく……
彼女は俺の目の前から消えた。
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