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「あ……あ……」
 わたしは空を見上げながら声を震わせる。

 シオドール殿下が、白岡くんが、
 巨大化した魔女の体の中に呑み込まれてしまった。

「アリシアよ、シオドールは我の一部となった」
「よってお前がこの世界で生きる必要はもうない」

「死した魂達が見守る中、我がお前を処刑してやろう」

 魔女は透明化した使い魔の烏(からす)を放つ。
 その烏は分身を作り、わたしの頭上に魔法陣を描くかのように配備させる。
 すると魔法陣が光り輝き、黒い静電気が走り、わたしの頭に乗っかる大きさの9本の棘の輪っかが出来上がった。

 そして、棘の輪っかが頭上で浮遊した瞬間、
 左胸の上にある黒い蔦(つた)の柄で描かれた月の紋章からぶわっと邪気が**************

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悪役令嬢の妹に転生したら、冷酷皇太子に溺愛されることになりました。

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