テラーノベル
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朝日が昇り、カーテンの小さな隙間から光が差し込んできた。
閉めようと手を伸ばすけど、カーテンは私のことが好きみたいだ。
何度押し返しても、するりと戻ってくる。
「みお、何時までも寝てないで起きなさい」
眩しさから逃げるみたいに布団をかぶると、キッチンから母の声が飛んでくる。
起きるか……。
まぶしさと母の声に押し出されるように、私は目を覚ました。
重たいまぶたをこすりながら、少しでも楽をしようと足でカーテンを開ける。
時間を確認するためにスマホを手に取る。
視界に入った時計の長針は、無情にも6を指していた。
……やばい。
一瞬で眠気が吹き飛ぶ。
今日は、いつもより遅く目が覚めたみたいだ。
慌てて制服に手を伸ばしながら、ぼんやりと思い出す。
学級委員の声。
『3時間目は体育です』
その一言で、現実に引き戻された。
……今日、ジャージじゃん。
小さくため息が漏れる。
急いで準備したつもりだったのに、結局こうなる。
神様にでも嫌われているのだろうか。
そんなことを考えながらリュックを掴み、玄関を飛び出す。
靴紐が解けている。
でも、立ち止まっている余裕なんてなかった。
今日もまた、走ることになりそうだ。
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