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ノイン刑務所にて
川「指原は兎も角…末次まで遅刻とは珍しいな」
中「ですよね〜…あんまり遅刻しなイメージが強いので…」
会議始まりの時間。
会議室に見える人影は4つ。
沢「まぁ…指原は連絡がつかなかったから寝てるだけだろう…」
沢「昨日非番だったし酒でも飲んでただろうしな」
岩「お前のところの看守長どうにかしたほうがいいんじゃないか?」
4人は雑談に興じていた。
二人が来るまで,会議を始めるつもりはないようだ。
川「まぁ…指原ですし…うちのアハトから脱獄した囚人も言ってますよ」
中「あの二人指原さんのこと嫌ってるのか好いているのかわからない発言が多んですよね」
そんな話をしていると,バタバタと廊下を走る音がする。
末「すいません…ッ!遅れました…」
扉を開いて現れたのは恐らく慌てて走ってきたのであろう末次。
川「ん,お前が遅れるなんて珍しいな?どうしたんだ?」
末「あはは…ツィーンで書類してたら時間見てなくって…笑」
川「お前…そんな書類貯めるタイプだったか?」
末「いやあ…そうじゃないんだけどさ」
沢「まぁ…取り敢えず座ってくれ,指原を待とう」
そう,黒髪のサングラスを掛けた男が言う。
彼が指さしたのは白髪のメガネを掛けた,先程末次と話していた人物の隣の席だった。
末「うん,ありがとう黒沢」
末次は黒髪の男を「黒沢」と呼んだ。
その言葉通りに末次は指し示された席に座る。
中「末次さん,大丈夫ですか?少し顔色が悪いように見えますけど…?」
末「え?あぁ…書類終わらなくて徹夜気味だったからかなぁ?」
中「え…末次さんが追われるほど今の時期って書類ありましたっけ?」
末「ん…最近ね〜」
末次は微かにふらつく体を気付かれないように支えながら席につく。
若干目眩がしたような気がしたがきっと気の所為だと思い込むことにした。
他愛のない会話をしていると,ドアが勢いよく開かれた。
指「遅れた‼すまん!」
川「すまんじゃないだろ…指原,お前何回目だ?」
指「ちょ,川上…そんな怒ることないだろ!?」
白髪の眼鏡をかけた青年,「川上」と呼ばれた彼は,席を立ち上がり緑髪のくせ毛が特徴の青年,「指原」と呼ばれた人物に詰め寄る。
末「今回は俺も言えた口じゃないけど…遅刻の多さはどうにかしたほうがいいと思うよ」
岩「お前の教育係はどんな教育をしてたんだか…」
指「あ゛!?黒岩てめぇ先輩のことバカにしやがったな!?」
中「ふ,ふたりとも落ち着いてくださいっ!」
「黒岩」と呼ばれた白髪の男に指原が近寄ろうとする。
それをペリドットの瞳が輝く青年が止めに入った。
沢「中島も言ってる通り,喧嘩は後でにしろ」
沢「ただでさえ遅れてるんだ,さっさと始めるぞ」
黒沢の一言で二人は席につく。
先程止めに入った「中島」と呼ばれた青年が黒沢に向かって何度も礼をしていた。
沢「今回の議題はーーー」
黒沢の一言で,アハト刑務所,ノイン刑務所,ツィーン刑刑務所の会議が始まった。