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nakamu side.
彼は今どこにいるんだろう。
そんなことを思い出しながら長い授業をぼけーっと聞いている
あれは確か、、、小2だっけ。
nk『ねえ、名前は?』
『なんていうの?』
sha『、、、、、。』
nk『うーん、、、。』
『なんで喋んないの?』
sha『、、、、、。』
まただ。
彼はいつもそうやって黙り込む。
いや、実際はずうっと黙っている。
そんな彼に興味を持った。
nk『シャークん!!!!』
『また1人??』
『一緒に遊ぼうよ!!!』
『友達もいるからさ!』
sha『、、、、、。』
nk『ねえ、シャークん。』
『しゃけって呼んでいい?』
『そっちの方が呼びやすいし、それにほらあだ名あったほうが仲良くなれそうじゃん!』
『いいでしょ!』
sha『、、、、、。』
いつも、いつも、そうやって話しかけて、
いつも、いつも、失敗する。
そんなある日のこと。
nk『んええーーー!お使い???今から?!?!』
nk母『仕方ないでしょ。買い忘れたんだし。』
nk『自分で行けばいいだけでは??』
nk母『今料理してるの。焦げちゃったら不味くなるわよ』
『それに余ったお金でお菓子買っていいし。ね?』
nk『マジで?!?!やった!!行ってくる!!!』
スタタタタタタ、、、、、、
nk母『、、、、お速いこと。』
その大雨の日傘を持って(買い忘れた)人参を素早く買い、お菓子を真剣に選んだ。
そして帰路の途中にある公園に着いた。
あの公園ブランコしかないんだよな、、、。
もうちょっと遊具置いてくれたらいいのに、、、。
そう思いながら歩いていると、
??『ギィィィィィ、、、、、』
錆びたブランコが揺れる音がした。
nk(ええっ?なになに。こっわ。こんな土砂降りの中だれか乗ってんの?)
nk(なんで今乗ってるんだろう。風邪ひかないのかな?)
そう思い、一応話しかけてみることに。
苦しい思いしたら誰だって嫌だもんね。
nk『あのぅ、、、、、。』
nk『今乗るのは、、流石に、風邪ひくんじゃ、、、。』
知らない人に話しかけることはとても勇気がいることで、僕はしどろもどろになりながら喋った。
nk『!!!』
そこでちゃんと見た。
ブランコに乗る人の顔を
どういう表情をしているのかを
そして気づいたら傘を放り出して、
買い物袋まで放り出して、
彼の腕を強く、逃さないように、引っ張りながら
家に着いた。
nk母『まあ。遅かったわね。何していた、、、え??その子どうしたの?、、、まあとりあえずその子もうちへいらっしゃい。』
そう言って気遣ってくれたお母さんに感謝しながら家に上がった。
まずお風呂。
nk『ちゃんと浸かってきていいよ。遠慮しないで。』
そう言うと、彼は素直に行動した。
多分話さないだろうからか、とても命令している気分になってしまった。
そして次、ご飯。
あのあとお母さんにこっぴどく説教されて(この頃彼はお風呂に入っていた)まさか濡れながら撮りに行くとは思ってもいなかったがちゃんと取りに行った。
『『『いただきます』』』
三人で食べた。
彼も素直に。
『『『ご馳走様』』』
そして同じタイミングで食べ終わった。
最後に寝る場所。
まあそれはもう僕の部屋と確定していた。
そして電気を消し、寝ようとしたその時。
sha『、、、、、、優しいんだな。』
『あの時、たくさんの人が見ていたけど、誰も話しかけようともしなかった。』
『ありがとう。』
彼の言葉が聞けた。
初めて。
彼が話した。
あの時話してよかった、声かけてよかった、そう思った。
それから2人で眠りについた。
そのあと、朝、お母さんとしゃけで少し話していた。
僕が起きた時お母さんは
nk母『先に学校に行っておいてね』
そう優しい声で言ってきた。
わかったとだけ言って、学校に行った。
そこからだっけ
君と会えなくなったのは。
お母さんに後から聞くとしゃけは、親から
「声が気持ち悪い」
「声を聞くと吐き気がする」
そう言われながら育ってきたと言う。
声を出すと叩かれ、蹴られ、それの繰り返し。
とうとう本当に声を出さなくなったのは、
小学校が始まってすぐ、だったらしい。
それから何年経っただろう。小2から高2になって6年経ったかな。
今の君はどこで何をしているのだろうか。
どんな君になっているのだろうか。
まあ
もう会えないし、知るべきじゃないんだと
僕は思う。