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shaーkun side.
小さい頃から声を出すことを禁じられていた。
母親には俺の声がとても、気持ち悪く感じるのだろう。
でも俺は諦めなかった。
いつか良くなる。きっと認めてもらえる。
そんな気持ちを淡く持って、一心に母親に喋り続けた。
でも、変わらなかった。
話せば怒られて、殴られて、蹴られて。
話せばわかる、そう言った思いも
全て無くなった。
nk『ねえ、名前は?』
『なんて言うの?』
そう聞かれたのは、小2の頃。
なんで話しかけるの?俺の声が嫌いなくせに。
sha『、、、、、。』
母親が嫌いなら、母親が気持ち悪いというならば、
それはみんな同じことでしょ、、、?
nk『うーん、、、。』
『なんで喋んないの?』
sha『、、、、、。』
その日から、彼はずうっと俺に話しかけてくれた。
nk『シャークん!!!!』
『また1人??』
『一緒に遊ぼうよ!!!』
『友達も来るからさ!』
sha『、、、、、。』
nk『ねえ、シャークん。』
『しゃけって呼んでいい?』
『そっちの方が呼びやすいし、それにほらあだ名あった方が仲良くなれそうじゃん!』
『いいでしょ!』
sha『、、、、、。』
いつも、いつも。
声を出してくれないって知っているのに。
それで諦めた人はいっぱいいるのに。
なんで君は、諦めないの?
そんなある日
その日は土砂降りだった。
sha母『今からどこか行きなさい。お母さんの友達来るから。』
は?こんな土砂降りの日に?嘘つけ。
sha『、、、、、なんで?今雨、、、、降ってる、、、、、』
バシッッッ
sha母『なんで声出すの。あなたの声が嫌いなの!!何回も言ってるでしょう??』
『早く行きなさいよ!!!!』
そう言われた瞬間頬がズキズキと痛み出す。
俺は話しても無駄なんだ。そう思って黙って家を出た。
そして学校の通学路の途中にある公園に来た。
この公園はブランコしかない。
もうちょっと遊具あったら遊んでいたかな。
まあ友達いないし。来る必要なんてない。
でも、今だけは、なぜか無性にブランコに乗りたい気分だったので乗った
『ギィィィィィ、、、、、』
そうブランコの錆びた音が言った
ブランコに乗ると何故かふわふわして雨音がとても静かに聞こえた。
そしたら間もなく、足音が聞こえた。
どうせ、見て帰るくせに。助けようともしないくせに。
そしたら見慣れた顔がソワソワしながらこっちを見てきた。
nk『あのぅ、、、、、。』
『今乗るのは、、流石に、風邪ひくんじゃ、、、。』
そう言って俺の顔を見た瞬間、彼が持っていた傘と買い物袋を放り出して、手首をぎゅっと強く掴み、
彼の家に俺を引っ張って行った。
チャイムを押して間も無く、お母さんらしき人が出てきた。
nk母『まあ。遅かったわね。何していた、、、え??その子どうしたの?、、、まあとりあえずその子もうちへいらっしゃい。』
その人は、見ず知らずの俺を家に上げてくれた。
そして初めにお風呂に案内された。
nk『ちゃんと浸かってきていいよ。遠慮しないで。』
そう言ってくれたからそれに従った。
そしてお風呂に浸かっていると、微かにだけど怒っている声が聞こえた。
多分、買い物袋を置いてきたからだろう。なんか申し訳ないことをした。
そして次にご飯。
正直なところ、食べていいのか迷ったけど、お言葉に甘えて頂くことにした。
『『『いただきます』』』
ちゃんといただきますとご馳走様でしたは、ちゃんと言おうと思い、小さな声で言った。
『『『ご馳走様』』』
それもちゃんと言った。
そして最後に寝る場所に案内された。
彼は多分、話しても何も言わない。そう分かっていたから何も言わなかったと思う。
でも
これだけは言わなきゃを思い出来るだけ聞こえる声で言った。
sha『、、、、、、優しいんだな。』
『あの時、たくさんの人が見ていたけど、誰も話しかけようともしなかった。』
『ありがとう。』
そう言うと、彼は嬉しそうな顔をして。
2人で一緒に寝た。
朝、まだ彼が起きていない頃。
彼のお母さんに呼び出され、あの時彼が聞かなかったことを聞いてきた。
俺はそれに正直に答えた。
彼のお母さんは、優しくわかってくれた
そしてこう言った。
nk母『少し悲しいことを言うけど君のためだからわかってね』
『この事をお巡りさんに話しても大丈夫?』
答えは、yesだ。
だって言わなかったらこれからもずっとあの日々。
これほどにないチャンスが来たと確信した。
でも
少しだけ嫌な気持ちがあった。
しばらくして彼が起きてきた。
すると彼のお母さんが
nk母『先に学校に行っておいてね』
そう優しく言い、
彼はその通りに学校に行った。
それからすぐ交番に行き、
俺はすぐに、親がいない子供がたくさんいる施設に引き取られた。
そして今は血は繋がっていないが、引き取ってくれたお母さん、お父さん、妹と一緒に住んでいる。
妹ではないが、一応俺の方が3歳上だ。
そして俺は高2。
そして明日。
転入生として、白尾高等学校に編入する。
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さて団子です。
昨日は♡70ありがとうございました!!!
とても励みになります、、、、!
次回「え?」
おたのしみに!
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