テラーノベル
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「――ええか、kanaちゃん! これが『セブンスマスター』の裏の神髄……【システム外スキルダメージ(ジョブチェンジ応用)】や!!」東雲父(CTO)が陰で胃を痛めていることなど露ほども知らず、本日もkagerou様は『シノノメ楽座』のアジト前で熱弁を振るっていらっしゃいました。
「システム外スキル……? なにかしら、kagerou様? 魔法の呪文の新しい唱え方かしら?」
わたくしが首をちょこんと傾げますと、kagerou様は得意げに腕を組み、指を一本立てましたの。
「ちゃうちゃう! 通常の攻撃はシステムの『技名』で発動するやろ? でもな、技のモーション中に瞬時に別の『ジョブ』へ切り替えることで、システムの予測演算を破壊して追加ダメージを叩き込む高レベルテクニックなんや! これをマスターすれば、レベル1の攻撃でもボスクラスに大ダメージが――」
kagerou様がそこまで熱弁を振るった、まさにその時ですわ。
ザァァァッ……!!
朱色の袴を風になびかせ、Natuki様が鬼の如き相形でkagerou様の喉元へとカタナを一寸だけ突き突きなさったのです!
「――黙れ、kagerou」
「ヒィッ!? な、なんやいきなり!!」
Natuki様は地獄の底から響くような重厚な低音ボイスで、冷ややかに言い放ちましたの。
「システムの予測演算を破壊するなどという、不吉で危険な裏技を我が姫に吹き込もうとは……万死に値する。我が姫・kana様にそのような怪しげな技など、不要!! 不要でござる!!!」
「出たーーーッ!! 今日も元気に『不要bot』ーーーっ!!」
kagerou様が頭を抱えて叫びます。
「危険な技ちゃうわ! ガチ勢なら誰もが練習する高等テクニックや!!」
「姫の可憐なお指がシステム外の負荷(バグ)で傷ついたらどうする!! 不要なものは不要!!」と、Natuki様は一切の妥協を許さぬご様子で言い切られました。
『不要bot、今日も安定の即答で草』
『kagerouの高等テクニック指南、1秒で却下ww』
『「可憐なお指が傷ついたらどうする」←過保護の極み』
コメント欄が大爆笑に包まれる中、空から黒竜とともに舞い降りてきたm@rio様が、腰の笛をポンポンと叩きながら明るい声をあげられましたの。
「まあまあ、二人とも落ち着くバイ! それよりkanaちゃん、朗報たい! テイマーのクラスレベルが上がったけん、もう一体モンスターを従えられる(テイムできる)ようになったとよ!」
「まあ! もう一体、お友達を増やせるのですの?」
わたくしがパッと目を輝かせますと、m@rio様は優しく頷かれました。
「そうたい! そこでだ、オレがkanaちゃんのために、マーブルちゃんみたいな愛くるしいチワワ型のレアモンスターを捜索する『テイムツアー』を提案しようと思ってな!」
「まあ! マーブルちゃんのお友達探し……! なんて素敵なお誘いでしょう!」
わたくしが喜んで手を合わせました、その瞬間です。
サッ……!!
静かに忍び寄ったNatuki様が、m@rio様の目の前へと立ち塞がり、重厚な低音ボイスで凄まじい威圧感を放ち始めましたの!
「――m@rioよ。貴様、正気か?」
「な、なんバイ急に、Natuki……?」
「kana様をそのような不確実な捜索に連れ回し、無駄な時間を取らせるなど……断じて許さん!!!姫の尊きお時間を害虫探しごときに割くなど、不敬の極み!!」
「害虫って言うな! 可愛いチワワ型モンスター探しやろがい!!」
m@rio様が必死に反論なさいますが、Natuki様は「聞く耳持たぬ!」と言わんばかりに、突如として奇行(?)に走り出されたのですわ!
「ええい、良かろう! 姫のお手を煩わせぬよう、このNatukiが自ら『可愛き獣』となり果てて見せようぞ!!」
「「「「……は?????」」」」
全員が思考を停止いたしました。
なんとNatuki様は、着ていた朱色の袴の袖をキュッと帯に押し込むと、その場に**『四つん這い』**になり、冷酷で美しいお顔のまま、真顔で呟かれたのですわ!
「……くぅん(※至高の低音ボイス)」
「「「「怖すぎるわ!!!!!!」」」」
kagerou様とm@rio様、そしてコメント欄の満場一致の絶叫が広場に轟きました!!
「なにが『くぅん』や!! 威厳あふれるサムライが真顔で四つん這いになって犬の真似すな!! 夢に出るわこんなん!!」
「オレの黒竜も怯えておるバイ!! 何のホラー映画たいこれーーーっ!!」
ですが、Natuki様は四つん這いのままキリッとした眼差しでわたくしを見上げ、至高の誠意(?)を込めて言い放ちましたの。
「kana様……! 新たな獣など不要! このNatuki、本日より『忠犬』として姫のお足元をお守りいたします! 鳴き声の練習も完璧にこなしてみせましょう……ワン(重厚)」
「ワンちゃうわーーーーっ!! 精神攻撃のレベルが高すぎるんじゃ!!」
『Natukiの奇行が限界突破してて草草草草wwwww』
『「くぅん(イケボ)」で腹筋崩壊したwwwwww』
『忠義が極まりすぎて迷走するサムライwww』
『お嬢様! 逃げて! そのサムライ目が本気(マジ)だ!!』
『mira「ログ解析:侍職から『犬』へのジョブチェンジ……判定不能……ッ!」』
コメント欄が大爆笑と悲鳴の渦に包まれる中、わたくしは少しも動じることなく、上品にお手元を口元にあてて「ふふっ」と可憐に微笑みました。
「まあ……! Natuki様、わたくしのためにそこまでのお心遣いをくださるなんて。ですが、Natuki様は立派な『お侍様』でいらっしゃいますもの、お立ちになってよろしくてよ?」
わたくしが優雅に手を差し伸べますと、Natuki様はハッとしたように目を見開き、疾風のごとき速さで立ち上がって深々と頭を下げられました。
「――姫の御心に従う!!」
「立ち直りとbotの切り替えが早すぎるんじゃアァァァッ!!」
kagerou様の全霊のツッコミが響き渡り、膝の上のマーブルちゃんが「……くぅん(プルプル)」と本物の可憐な鳴き声を披露すると、Natuki様は「本物には勝てぬ……ッ」と悔しそうに拳を握りしめていらっしゃいました。
システム外の技も、新しいモンスター捜索も、すべてがツッコミと奇行でかき消されていく最強(?)のギルド『シノノメ楽座』。
本日もわたくしとマーブルちゃんの「お庭(セブンスマスター)」での冒険は、どこまでも賑やかに、そして優雅に続いていくのでした!
【セブンスマスター】侍(Natuki)が真顔で四つん這いになり『くぅん(イケボ)』と鳴いた件を見守るスレ 6【忠犬爆誕生】
1:**名無しさん@ゲーマー名無し**
VRMMO『セブンスマスター』のド天然お嬢様「kana」、隠しチワワ「マーブル」、そして忠義が暴走して侍から「犬」へジョブチェンジ(?)した親衛隊長を見守るスレです。
※前スレ
【セブンスマスター】東雲楽座結成!身バレ全開お嬢様と悪即斬botを見守るスレ 5【本名そのまま】
2:**名無しさん@ゲーマー名無し**
乙。今日の配信、腹よじれるほど笑ったんだがwwwwwwww
Natukiの奇行が過去最高レベルでやばいwwwww
3:**名無しさん@ゲーマー名無し**
今日のハイライト
・kagerou、システム外スキルの解説を始めるも1秒で「不要でござる!」と物理阻止される
・m@rio、お嬢様のためにチワワ型モンスター捜索ツアーを提案
・Natuki「姫に無駄な時間を取らせるな! 我が自ら『可愛き獣』となり果てて見せようぞ!」
・Natuki、真顔で四つん這いになり『くぅん(重厚な低音ボイス)』
4:**名無しさん@ゲーマー名無し**
3
「くぅん(重厚な低音ボイス)」でリアルに吹き出したわwwwww
サーバー1位クラスのトップランカー侍が何やってんだよwwwwww
5:**名無しさん@ゲーマー名無し**
kagerou「威厳あふれるサムライが真顔で四つん這いになって犬の真似すな!! 夢に出るわこんなん!!」
m@rio「オレの黒竜も怯えておるバイ!! 何のホラー映画たいこれーーーっ!!」
ツッコミ役2人の悲鳴が切実すぎて草
6:**名無しさん@ゲーマー名無し**
からの「ワン(重厚)」は完全に腹筋にダイレクトアタックだったわwww
ホラーだよ!! 忠義のベクトルの狂い方がホラーの領域なんだよ!!
7:**名無しさん@ゲーマー名無し**
なお、お嬢様(kana)の神対応
お手を口元にあてて「ふふっ、お立ちになってよろしくてよ?」
お嬢様の聖母すぎるスルー力と包容力、マジで世界救えるだろこれ
8:**名無しさん@ゲーマー名無し**
お嬢様に優しく諭されて疾風のごとき速さで立ち上がり、即座に「姫の御心に従う!」(※bot切り替え速度全一)の流れ美しすぎて芸術の域
9:**名無しさん@ゲーマー名無し**
裏でmiraが「ログ解析:侍職から『犬』へのジョブチェンジ……判定不能……ッ!」って白目剥いてたの見逃さなかったぞ
10:**名無しさん@ゲーマー名無し**
9
あの裏モデレーター、毎日お嬢様の尊さと親衛隊の奇行で脳焼き切られてて可哀想可愛いww
11:**名無しさん@ゲーマー名無し**
本物のチワワ(マーブルちゃん)が「……くぅん(可憐)」って鳴いたあとに、Natukiが「本物には勝てぬ……ッ」って悔しがってたの笑う。勝てると思うなwww
12:**名無しさん@ゲーマー名無し**
運営サイド(隠れ親父)も絶対このログ見て頭抱えてるだろwww
「うちのトップランカーが四つん這いになって犬の鳴き声出してる……」って胃薬飲んでそう
13:**名無しさん@ゲーマー名無し**
毎日ネタが尽きないシノノメ楽座最高すぎるwww
明日のお散歩(とNatukiのさらなる迷走)も超楽しみだわ!
コメント
1件
リオンです。今回も腹筋が崩壊しかけました……Natuki様の「くぅん(重厚)」には本当にやられました。威厳あるサムライが真顔で四つん這いになるギャップ、そして即座に「姫の御心に従う」と立ち直るbotの切り替え速度の速さが芸術的です。でもその中でkanaお嬢様が「お立ちになってよろしくてよ」と優しく受け止める聖母っぷりが、このギルドの奇行をギャグで終わらせず温かくしているんだなと。最後のマーブルちゃんの本物の「くぅん」で勝負がつくオチも秀逸でした。次回も楽しみにしてます!