⚠︎注意⚠︎
・米→←日←←←←←←←←←←←←←←←←←英
・愛され要素あり
・史実よりです。
・英国と書いてイギリスと読んでください。
私には最愛の人がいる。
日「英国さん…」
そう、この人だ。
申し訳なさそうに上目遣いでこちらを見てくる。
英「なんですか?」
日「あ、いえ、何か悩んでいるのかと思いまして」
こうやってまた、惚れさせに来る。
英「悩みなどありませんよ。ありがとうございます。」
日「良かったです、ご迷惑おかけしました。」
気遣いが出来て謙虚。
礼儀正しい世間知らず。
真面目なド天然。
見た目は完全に少女。
おとぎ話で小鳥と話してそうなタイプ。
純粋で愛想もいい。
早く私の物にしたい。
そんな事ばかり考えていたら仕事をひと通り終えていた。
PCを閉じ、休憩所に向かう。
くちゅくちャん…クちゅ
休憩所の中で何が起きているのか即座に分かった。
どうせあの二人。
最愛のあの人は奪われたのだ。
1902年
日「えぇ…となんとお呼びすれば…」
あの時、あの人は箱入り娘で、
英「なんでもいいけど」
私もアジアであることを理由に興味のないふりをしていた。
下の者は相手にしない。
下の相手をしてもなんの需要もない。
でも、あの人は違った。
私のようになりたいとずっと追いかけ私の隣に立った。
その一生懸命さが美しかった。
可愛かった。
私が言えばなんでも従った。
貴方のためにとなんでもしてくれた。
私達はお互いに救われた。
いずれ恋をした。
結果、貴方は散ったけれど、それでもまた咲いた。
私のために咲いたのだと勘違いした。
水をやったのは私だと思い込んでいた。
次会う時には謎の壁が出来ていて私の所有権は無くなっていた。
それでも諦められずに今もあの二人が離れることをひたすらに願ってる。
日「はぁ……///」
少し荒い息で貴方は二人で休憩所から出てきた。
私がいることに気がつくと慌ただしい様子になる。
日「あ、えっと…///」
ア「チクるなよ…///」
英「はいはい」
私ならもっと幸せにできる。
早く、目覚めろ。
そいつの何がいい。
こっちに来い。
二人が去った後の休憩室は何故か暖かい。
独占欲と支配欲だけが渦巻いた。
夜
体が妙に重い。
電話がもうなんコールもなっている。
こんなに無視しても諦めないという事は…
ア「あのさー」
こいつだろうな。
英「なんですか。子供は寝る時間ですが? 」
ア「黙れ」
英「はいはい」
ア「なんか最近日本がおかしいんだよね」
英「また恋愛相談ですか 」
ア「それ以外で連絡する事ないし」
英「そうでしょうね」
ア「何かあったの?って聞いても何も答えてくれなくて」
英「はい」
ア「話聞き出してくれない?」
英「自分でやればいいじゃないですか」
ア「話聞いてた?」
ア「よろしくね☆」
夜 電話
彼奴の指示に従うのは嫌だったが、日本さんと合法的に話せると言うなら、話さない手は無い。
日「もしもし…?」
英「あ、突然すみません」
日「いえ、ご用件は。」
英「用件という程のことでもないのですが、最近様子がおかしいと思いまして」
日「私が、ですか?」
英「はい。悩みがあれば聞きますが」
日「特に、何も…」
何かある感じか。
英「じゃあ、今度の休みどこか行きません?」
英「ちょうど晴れ予想ですし」
日「行きたいです」
英「決まりですね、集合は私の自宅で。」
日「はい。」
英「では、また明日。」
日「はい。」
悩みを聞くならカフェが定番。
でも、まぁ、家できないことは無い。
私の家には庭がある。
あの人にプロポーズした薔薇園。
数十年前
日「わぁあ✨凄いです✨」
英「ふふ、ありがとうございます。」
日「薔薇にも沢山色があるのですね。わっ」
あなたの指先から血が垂れた。
薔薇の棘にあたったのだ。
英「ああ!」
日「すみません…」
私が慌てているのは薔薇の心配をしているのだとあなたは思っているだろう。
でも私は間違いなくあなたの心配をしていた 。
英「いいんです、ただ大丈夫ですか…」
日「私…?私は大丈夫です!とっても元気です」
あなたは幼稚にも立って手を広げて見せた。
日「私のところとは全く違うなぁ…」
その時あなたが覚えたのはきっと劣等感。
私の文化を見る度にそう感じていたのだ。
英「あなたの庭も今度見せてください。」
日「えぇ……こんなに凄くありませんよ…?」
英「あなたの文化なら凄いはずですから。」
日「褒めても何も出てきませんよ?」
英「ここに座ってください。」
日「わぁ…なんか私が座るの勿体無いですね…」
英「そんな事ないですよ。少し待っていてくださいね。」
日「はい。」
自分の持っている中で1番高い紅茶を入れ、慎重に運ぶ。
日「わぁあ✨」
あなたからしたら、何もかもが初めてできらきらして見えるのだろう。
可愛らしい幼顔があどけない笑顔でまたもや幼稚になる。
日「頂いていいのですか…?」
英「良いですよ。」
あなたはそっと、 細く綺麗な手でカップを両手で持ち上げ口に運んだ。
子供のような体でも仕草は上品で華麗。
ガラスの部屋に閉じ込めてずっと観察していたい。
足掻いている姿もきっと美しい。
日「あ、あの…///」
英「あ、はい?」
日「私、おかしいですか…?」
つい見入ってしまったみたいだ。
英「いえ、すみません。」
日「おかしかったら遠慮なく仰って下さい。私はまだまだですので… 」
身体が震えてくる。
何故こんなにも自分嫌いなのだろう。
こちらから傷付けなくても自ら傷付いて貶めてくれる。
その様がどれだけ愛くるしいことか…♡