限りなく不健全な関係のkgym、広めていきたい
文才なんかありません。
案の定駄文。駄文。
cpはどこかに記載してます。
主はにわかです。解釈違いがあると思います。
※ご本人様には関係ありません。
恋人ではない
『ねぇー、可愛い子紹介してよハヤトぉ』
することが無いために、まだ期限に余裕のある仕事を終わらせておこうかと加賀美がリビングでパソコンに向き合い始め一時間程度。自室で作業をしていたはずの夢追の声とともに、後ろから首に回される細い腕。赤いニット生地の袖をちらりと見てから、ノートパソコンの画面に視線を戻す。
「…貴方最近ずっとそれじゃないですか」
『しょうがないじゃん!中々良い子見つかんないんだもん』
表情も変えずに放たれた加賀美の言葉に夢追は不満気に言い返す。加賀美の首に回していた腕をゆったりと持ち上げて解放すると、今度は加賀美の座るソファに横向きで座り、加賀美を背もたれにして、わざと加賀美の右肩に後頭部をぐりぐりと押し付ける。どうにかして気を引きたいのか、単なる邪魔のつもりか。
加賀美は、はぁ、と溜息をつきながら、ノートパソコンをパタンと閉じる。その様子を見た夢追は少し眉を下げたが、加賀美が急ぎでは無いから大丈夫だと伝えれば、すぐに顔を明るくした。本当にこの人は変なところで気を遣うのだから、と態度には出さず、胸の中のみで呆れることにする。
「私だってまだ好みの方は見つかっていないんですよ?」
『えー?ハヤト顔いいんだし寄ってくるもんじゃないの?』
「私の好み忘れましたか?あまりベタベタとしてくる方は苦手なんです」
『あぁ…分からせがいのある生意気な子、ねぇ…』
「中性的な顔立ちと体つきならより良いんですけどね」
『あー…うん、そう…』
加賀美の言葉に少し引いたような口振りをする夢追に、加賀美は貴方も似たようなものでしょうに、と再び溜息を吐く。
『全然違いますー!ハヤトのはなんかアレだし、それに比べれば夢追のは健全じゃん!』
不満です、という感情を全面に押し出した表情で、加賀美のことを上目気味に睨めば、また呆れたような顔をされる。
「…一応聞きますが。」
『良い感じに加虐心と庇護欲をくすぐる依存させがいのある子。』
「…….」
『何だよ。言いたいことがあるならはっきり言えよ。 』
むすっとした顔をしながら、浮かせかけていた腰を落ち着かせ、また加賀美に体重を預ける。
それから加賀美をちらりと横目で見遣って、わざとらしく溜息を吐いた。
『あーあ。ハヤトが俺様系とかオラオラ系とかじゃなければなぁ。そしたら抱きたいし抱かれたいのに』
「おや、私ではご不満なようで。」
『顔は正直凄い好みで満点なのにね』
「夢追さん結構好きですよね、私の顔」
『そりゃあね』
だからこそ残念なのだと夢追はつまらなそうな表情を浮かべるが、加賀美は目を細めるだけで特に効いている様子はない。それすらも気に障ったのか、夢追は眉間に皺を寄せながら口を開く。
『ハヤトの方こそあたしの顔結構好きでしょ』
「…まあ、そうですね」
『んふふっ、やっぱり〜?』
だと思ったんだよね、と今度は真紅の瞳を細めてくふくふと笑う夢追に、加賀美もまた微笑みを浮かべた。
「ええ、私の好みですよ」
『んは、嬉しくねー』
「そういうところ、好きなんです」
言ってから、加賀美は腕を夢追の腹へと回してぐっと力を入れる。加賀美に体重を預けていた上、大して体幹も強くない夢追はいとも簡単に加賀美の太腿に乗る形で引き寄せられた。
『っ…一言くれても良くない?』
「ああ、すみません。驚きましたか」
『いや、別に』
加賀美の膝の上で姫抱きのような体勢になりながら、夢追が気恥ずかしそうに目を逸らす。それにくすくすと笑いながら、加賀美は夢追にそっと口付けた。
『なーに、ハヤトくん。もしかしてこんな時間からお盛んなの?』
くすり。笑いながら揶揄うような口調で言うと、夢追は加賀美の耳元へ口を寄せ、弾むような声色で。
『変っ態…♡』
嘲るように口にして。かぷりと加賀美の耳を甘噛みする。それから、ちゅ、と目元へキスを送ると、悪戯な笑みをその顔に浮かべて離れていった。
「…..寝室行きましょうか」
『え、は?』
身体がぐっと持ち上げられる感覚がして、夢追は加賀美に抱かれながら目を見開く。
『待っ、俺、お前の情緒わかんないんだけど!?』
「そういうことであれば、何が私をこうさせたのか、今からたっぷりと貴方の身体に叩き込みますので。」
『ぁ、やだ、おい、おろせぇっ!!』
寝室へと移動すると、じたばたと腕の中で暴れる夢追を遠慮無くベッドへと放り投げる。
『っんぶ、…..ばかじゃないの、』
「…..降ろしてあげたのに不満そうじゃないですか」
『当たり前だろ』
夢追が抵抗するように手近な枕を加賀美に向かって投げれば、ぽす、と軽い音を立てて枕は右肩に当たった。
加賀美はそれを気にすることなく夢追に近づくと、夢追の肩を押してベッドに沈め、その唇に噛み付いた。
コメント
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本当は事後も書いてたんですが、思ったよりも甘々になってしまい、一旦恋人か...?流石に蛇足...って思ったので切りました 見たい方いたら公開しようかな程度に考えてます