TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

[運命の光景]

若井side




若き日の祖父、ユウヤが薪をくべている間、ユリは俺と涼架を湖畔の岩場へと案内してくれた





夕日が湖面をオレンジ色に染め、対岸の森をシルエットに変えていく。







「それにしてもあなたたち、本当仲良いのね」





ユリが微笑みながら、俺と涼架に言った。

二人は顔を見合わせ、少し戸惑った表情を浮かべる。





「そんなことないですよ。こいつとは、昔からしょっちゅう喧嘩ばっかりで…」




涼架がそう言うと、ユリは楽しそうに笑った。






「ふふ、そういうものよ。本当に大切な人ほど素直になれないものなの」



その言葉に俺の胸がチクッと痛んだ。





まるで、彼女が俺の心を読んだかのようだった





「…どうして、そんなこと言うんですか?」



俺がユリに尋ねると、ユリは少しだけ寂しそうな顔をして、ユウヤの方に目を向けた。





「ユウヤもね、私にいつもちょっかいばかりかけてくるの。絵を描いていたら、わざと邪魔したり、私の描いた絵を見ては『下手くそ』って言ったり…」



それは、まさに現在の俺と涼架の関係そのものだった。






「でもね、本当に大切な絵は邪魔してこなかったり、こっそり直してくれたりするの。本当は優しい人だって、私にはわかるから」


ユリはそう言って、再び微笑んだ。




そして、俺と涼架の目をまっすぐ見て、こう尋ねた。






「ねぇ、あなたたち、もしかして付き合ってるの?」



その言葉に、涼架は顔を赤くして、慌てて否定した。





「ち、違います!ただの幼なじみです!」



涼架がそう言うと、ユリはくすくす笑いながら言った。






「そう。でも、あなたたちの間には、見えない何かがあるわ。それは、とっても温かいもの」

「ねぇ、いつか、あなたたちが本当に大切なものを見つけたら、教えてくれる?」



ユリの言葉に、俺は何も答えられなかった。





ただ、涼架の方に目を向けた。




涼架もまた俺の方を見つめている。





その時、ユウヤが俺を呼ぶ声が聞こえた。





「おーい!若井くんだっけ?薪をくべるのを手伝ってくれー!」



ユウヤの声に返事をして俺は、ユウヤの元に向かった。












次回予告

[本当の意味を知る時]

next→❤︎500


『さよならには、意味があるみたいだ』

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

472

コメント

1

ユーザー

ユリさんには何でもお見通しだねぇ…

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚