テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
第十四話「破壊」
マフィア本部・最深部。
古流斬は、はるかを背中にかばいながらボスを見つめていた。
ボスは静かに笑う。
「ようやく本気になったか。」
「黒のラン。」
古流斬はナイフを構えた。
「……俺はもう、その名前だけの人間じゃない。」
「今の俺は、防衛軍の古流斬だ。」
⸻
破壊
ボスが右手を前へ出す。
「能力――破壊。」
バキッ!!
古流斬の足元の床が音を立てて崩れる。
壁は砕け、天井には大きな亀裂が走る。
はるかは思わず息をのんだ。
「これが……ボスの能力……。」
古流斬はワイヤーを放ち、崩れる足場を利用して距離を取る。
しかし、ボスは笑うだけだった。
「逃げても無駄だ。」
⸻
曖昧
古流斬は静かに目を閉じる。
「能力――曖昧。」
その瞬間、古流斬の姿がぼやける。
ボスの攻撃は古流斬をすり抜け、後ろの壁だけを粉々に砕いた。
「なるほど。」
「それがお前の能力か。」
ボスは初めて興味を示した。
⸻
限界
しかし、曖昧を維持する時間は長くない。
古流斬の呼吸は荒くなり、額から汗が流れる。
(あと少ししか使えない……。)
はるかはそれを見て叫ぶ。
「ラン! 無理しないで!」
古流斬は振り返らず答える。
「大丈夫だ。」
「必ず守る。」
⸻
ケイト到着
その時、最深部の扉が勢いよく開く。
「古流斬!」
ケイトだった。
ゴッドとの死闘を終え、ついに追いついたのだ。
「遅くなった。」
古流斬は小さく笑う。
「ちょうどいい。」
「一人じゃ勝てない相手だ。」
ケイトは光をまとい、古流斬の隣に立つ。
「なら、二人で勝とう。」
⸻
最終決戦へ
ボスは二人を見渡し、不敵に笑う。
「面白い。」
「元マフィアと、防衛軍。」
「希望と裏切りが手を組むか。」
古流斬はナイフを構え直す。
ケイトは光を拳に集める。
はるかは二人を信じ、一歩下がった。
三人の想いを背負い、古流斬は静かに言う。
「これで終わりだ。」
ボスも能力を解放する。
「来い。」
「私の破壊を超えてみせろ。」
次の瞬間、三人の力が激突した。
マフィアとの最後の戦いが、ついに始まる。
――第十四話「破壊」 完
コメント
1件
「破壊」と「曖昧」、能力の対比がすごく鮮やかで、それぞれの特性が戦闘描写に直結してるのが好きです。古流斬が「必ず守る」と言った瞬間、胸が熱くなりました。そこにケイトが駆けつけて、ようやく二人が並び立つ——最高のタイミングですね。ボスの余裕ある口調も威圧感たっぷりで、最終決戦への期待が一気に高まりました!
麗太
593
古流斬
389
#アクション