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はるてぃーsid
恋は盲目って言うけど、そんなことないと思う。
だって好きな人ができたくらいで周りが見えなくなることなんてなくない？
はるてぃー(誰が恋は盲目なんていい始めたんだろ···)
ｺﾝｺﾝ ｶﾞﾁｬ
うた「はるてぃー？」
はるてぃー「うたくん！どうしたの？」
うた「コンビニ行くけど、なんか欲しいのあるか？」
はるてぃー「えっとねー、····俺も行く！」
うた「あー···」
うた「分かった。行くか」
はるてぃー「うん！ 」
はるてぃー「うたくんうたくん！みてみて！今日満月だよ！」
うた「そうだな」
はるてぃー「あ、あれ言えばよかった。月が綺麗ですね！」
うた「···それ、月が出てる時に言うより出てない時に言ったほうがいいと思うぞ」
はるてぃー「え？なんで？」
うた「だって月が出てる時に言ったら普通に綺麗って言ってるようにも聞こえるだろ」
はるてぃー「確かに。····そんなことより、コンビニついたよ！」
うた「あ、誤魔化した」
はるてぃー「俺アイス買おー！」
うた「俺も買おかな」
隣を見ると、月の光に照らされた綺麗な顔のうたくんがいて、
好きだな、と思うけれど、それはやっぱり周りが見えなくなるほどじゃない。
俺の好きが浅い気がして少し悲しくなった。
うたsid
ｺﾝｺﾝ ｶﾞﾁｬ
うた「はるてぃー？」
物が散らばった部屋。
もう何年も使われていないであろうパソコンが埃を被っている。
その部屋の真ん中で、はるてぃーは何をするわけでもなくただ座っていた。
はるてぃー「うたくん！」
うた「コンビニ行くけど、なんか欲しいのあるか？ 」
はるてぃー「えーっとねー、····俺も行こうかな！」
うた「あー」
多少涼しくなったとはいえ、まだ場違いな長袖。
手首には、まだ塞がっていない傷跡が見られる。
うた(まぁ近いし大丈夫か···)
うた「わかった。行くか」
はるてぃー「うん！」
はるてぃー「うたくんうたくん！みてみて！今日満月だよ！」
空を見ると、雲に覆われて何も見えない。
雨が降らないといいのだが。
うた「そうだな」
はるてぃー「あ、あれ言えば良かった。月が綺麗ですね！」
うた「····それ、月が出てる時に言うより出てない時に言ったほうがいいと思うぞ」
本当は、月なんて出ていないので間違ってないのだが、はるてぃーの世界ではきっとこの返しは合っているのだろう。
はるてぃー「え？なんで？」
うた「だって月が出てる時に言ったら普通に綺麗って言ってるようにも聞こえるだろ」
はるてぃー「確かに。····そんなことよりコンビニついたよ！」
うた「あ、誤魔化した」
はるてぃー「俺アイス買おー！」
うた「俺も買おうかな」
コンビニの光があたって、傷がよく見える。
流石に外に出たのはまずかったのかもしれない。
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