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「い、……ぁ……っ」
宗親さんの言いなりになるのが悔しくて、何とか声を押し殺そうと頑張ったのに。
まるで嘲笑うみたいにパクリと布ごと胸の先端を宗親さんに食べられて……。
それだけならまだしも、いま弾かれたばかりの敏感なもう一方まで指の先でキュッとつままれたから堪らないの。
「あ、……メで、すっ、むね、っ、……ぁぁ、んっ」
ダメです、宗親さん、と言いたかったのに、舌先で先端を転がされて。
布越しとはいえチュッと音を立ててそこを吸い上げられた私は、あまりの気持ちよさに言葉が途中で喘ぎ声に変わってしまった。
ぼんやりした甘い痺れの中、「宗親さん」と「胸」って出だしが一緒なんだ、とかどうでもいいことを考えてしまう。
「春凪。胸がダメなの? ――それとも僕の名前を呼んで行為を止めたかっただけ?」
しっとりと宗親さんの唾液で濡らされた胸元……。
白いシャツが濡れて薄らと色付きが透けて見えていて。
触れなくても分かる。
私のそこ――。
「ね? 春凪。ちゃんと触ってあげればキミの身体はこんなにも可愛らしく男の愛撫に応えてくれるんです。春凪の可愛いのがちゃんと顔を出してるの、自分でも分かるでしょう?」
「んんっ」
スリ……と指の腹、天を向いてピンと勃ち上がった先端を押しつぶすようにこねられて、私は眉根を寄せて小さく声を漏らす。
いつだったかほたるが言っていた、「胸を触られると気持ちいい」っていうのは、こういうことだったんだ!って涙目で実感させられて。
「春凪、もしかしてここをこんな風に誰かからいじめられるのは初めてですか?」
って、そんなの当たり前じゃないですかっ。
自分で触ったって、私のそこは頑なに顔を出さなかったのに!
正直な話、「誰か」どころか自分でも触れたことなんてありません!
これ以上刺激されたらおかしくなってしまいそうで……初心者だからこれ以上は勘弁して欲しいという気持ちを込めてコクコクとうなずいたら、宗親さんが嬉しそうに目を眇めたのが分かった。
その、Sっ気を隠すつもりのない深い笑みに、私は選択肢を間違えたんだ、と思い知った。
でも言うまでもなく後の祭りで――。
「約束では……胸が陥没しているのが恥ずかしいから見ちゃダメってことでしたよね?」
宗親さんが勝ち誇ったような極上の腹黒スマイルを浮かべて私の双丘を見下ろしていらっしゃる。
「――ということは、こんな風にしっかり勃ち上がってしまえば、見られても問題ないってことですね?」
私は宗親さんの言わんとしていることが分かって、戸惑いにキュッと縮こまった。
「ねぇ春凪、上も脱いで――僕に……キミの全てを曝け出して?」
――そ、そんなことを言われても困りますっ。
即座にそう言って宗親さんの要求を跳ね除けたいのに、何故かそれを出来ない雰囲気があって。
「あ、あのっ……」
モニョモニョと煮えきらない態度で瞳を揺らせたら、宗親さんの距離がグッと近くなった。
そうして私の耳元、まるで意図的に耳の中へ吐息を吹き込むようにして、宗親さんがささやくの。
「もしかして自分で脱ぐのは恥ずかしいですか? だったら……僕が脱がせてあげましょう」
宗親さん、お顔だけじゃなくて声までイケボとか、本当ズルすぎますっ!
彼が近づいてきた瞬間、顔を見てはいけないというのはちゃんと思っていて、私、見ないように頑張ったのに……。
ひどい。
声までは防ぎきれないじゃない!
「――ね?」
畳みかけてくる宗親さんの声に思わずゾクリと首筋から背中に快感の波が流れて、私は「んっ」と小さく声を上げて打ち震えながら悶えた。
わけも分からないままに涙目でコクコクとうなずきながら、きっと、さっき〝中〟を探られて高みへ昇らされた時の余韻が、まだ身体の奥底に残ってるんだ。
そう気付いたけれど、だからってどうにもならないじゃないっ。
私、今また、身体がすっごく熱くなってきてる。
絶対まずいっ。
そんなことを思いつつ。
それできっと、宗親さんからの恐ろしい申し出への返答を間違えてしまったことにも気付けなかったの。
「春凪、一旦身体を起こしましょうか。そうそう、上手。……それで、そのままばんざーい」
優しく宗親さんに促されて、熱に浮かされて判断能力を失った役立たずな脳ミソのまま、私はよく考えもせずその声に従って半身を起こすと、素直に諸手を上げた。
「聞き分けのいい子は大好きです」
ご機嫌な様子の宗親さんに「ヨシヨシ」と褒められて、さらに一層気持ちが舞い上がる。
飼い主に褒められて尻尾をブンブン振るワンコの気持ちが、今だけは痛いくらいに分かる気がする。
そんな私からスポッとダボダボなシャツが抜き取られるのはいとも簡単なことだった。
急にヒヤッとした空気に素肌がさらされて「……え?」って思った時には後の祭り。
再度トン、と肩を押されるようにしてベッドに寝そべった私は、背中に直接触れる滑らかなシーツの感触に瞳を見開く。
宗親さんに、「春凪、キミは思った通りすごく綺麗な身体をしていますね」って涼やかな目で見下ろされて初めて、私は自分が下だけ履いた、すっごく恥ずかしい格好にされてしまったことを強く自覚した。
「きゃっ」
慌てて胸を隠そうとしたら、宗親さんに手をギュッと握られて「ダメです」と言われて。
「な、んでですかっ」
恥ずかしさに悶えながら涙目で訴えたら、
「キミの最低な元カレはキミの裸、見たんでしょう? 僕は春凪の夫になる男です。他の男が見たというのが事実なら、僕はそれ以上にキミの身体を見せてもらう権利があるはずです」
物凄く真剣な顔で、もっともらしい雰囲気で仰ってますけど、すっごい俺様論ですっ!
そこに私の意思が存在していないってこと、気付いておられますか?
手をギュッと押さえつけられているから、隠したいのに隠せない胸が、宗親さんとの攻防のなか、ふるりと揺れた……。
いままでずっと隠れていたはずの乳首がツンと天を仰いでいるのがふと視界に入って、身体が震えてしまうぐらい恥ずかしくて堪らなくなる。
いつもは色付きの先、線が1本入っただけのソコに、見慣れない突起が突き出した胸の形状は、すごく女性らしくてエッチに思えた。
気が付けば、全身が羞恥心のためか、ほんのりと桃色に染まって――。
それが、宗親さんはいたくお気に召したらしい。