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キャラメル味のグミ@きゃぐみ
2,679
とどヒュマフィアパロ。
注意
⚠中部地方しか出てきません。
⚠北陸居ません。新潟は北陸カウントです。
⚠モブいっぱい居ます。
⚠政治的意図なし
⚠物騒です
地雷さんは回れ右でご協力お願いします。
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【犯罪組織・幽玄】
中部地方のほぼ全域に勢力を広げている日本国内最大のマフィア組織。構成員は公言されてはいないが数千人は軽く超えるほどと思われる。
非道な手を使い、日本国内の均衡を保つ戦略的にも経済的にも最大の犯罪組織である。
◇◆◇◆◇◆
「……今日も最初か」
会議室に始めに来たのは、幽玄五大幹部の一人、岐阜だった。綺麗に整えられた清潔感のある黒いスーツが艶めく。
「お、岐阜〜。また最初?」
岐阜の黒いスーツとは対照的に、白いコートを着た白いウェーブした髪の長野がパタパタと音を立ててやってくる。
「今日は早いな……」
「仕事が入ってなかったからね。」
そして、あくまで彼等はしっかりと幽玄に所属している幹部である。
此の幽玄は主に二つの巨大組織が合併して出来たもの。岐阜達は最初から幽玄に所属しており、合併した組織の幹部が彼等である。
「まぁたあの首領は来てねぇのかよ……」
「何時も私を振り回している君よりかは幾分かマシだよ」
黒いロングコートを肩にかけた金髪の青年と対照的にオーバーサイズのタクティカルジャケットを着た黒髪の青年が騒がしく入ってきた。彼等が幽玄と合併した巨大組織・玉響の首領兼二大幹部の山梨と静岡だ。
彼等の操る巨大組織・玉響は宗教的な組織で、表側の教祖を山梨としているが、裏で操ってきたのは静岡だ。そして幽玄は玉響に一切口出し無しの完全に静岡達に任せっきりである。つまり、幽玄の半数の運命を静岡達が握っているのだ。
そして、最後に扉を開いたのは幽玄の首領・愛知。愛知が入って来た瞬間に四人が深く頭を垂れる。
「未だみんな生きてるようで何よりだね。じゃ、始めようか。五大幹部会を」
全員が椅子に座ると凄まじい重圧が会議室を飲み込んだ。
「じゃ、玉響の方に異変は無い?」
「抗争のような異変はありません。ありませんが……」
山梨が静岡の方に視線をやる。
「一寸不可解な点がね」
「不可解な点……と云うと」
「一時的だけど獅子奮迅の情報が一切、遮断された」
会議室の重圧が一気に増す。
「殺られたって事?」
「いや、あの後また情報が届いたからな。うちの信者が殺られた訳ではないらしい。」
愛知がうーん……と考え込む。獅子奮迅は国内でも幽玄に次ぐトップクラスの巨大組織だ。下手に動くのは最適解では無い。
「仕方ない。其れは玉響の方で何時もより重点的に監視頼むわ。」
愛知が指示を出せば二人が「承知」と相槌を打つ。
「さて、まずは此処の不始末からだ」
愛知が手元のタブレットを軽く叩くと、ホログラムの地図が円卓に浮かび上がる。
「名古屋の港湾エリアで、余所者がチョロチョロ動いてる。地元の半グレを焚き付けて、うちの輸送ルートを荒らそうとしてる奴らがいるんだ」
「……目障りだね」
長野が白い袖から指先を出し、地図の一点をなぞる。その瞳には、先ほどまでのおちゃらけた感じは微塵もない。
「山を越えてくる荷物を狙うなんて、僕の担当エリアの静寂を汚すのと同義だよ」
「長野、お前は動くな。お前が行くと山が死体で埋まる。……ここは俺がやる」
岐阜が冷徹な声で遮り、ピシリとシワのないスーツの袖を正した。
「俺が担当している物流網にまで影響が出始めている。不純物は早急に排除しなければならない。……静岡、例の『信者』を数人、工作員として貸し出せ」
静岡はタクティカルジャケットのポケットに手を突っ込んだまま、薄く笑った。
「構わないよ。彼らは死すら救済だと信じているからね。……山梨、教典の三番を開けておいてあげなよ」
「わーってるよ。景気良くドカンと派手にやりゃあ良いんだろ?」
山梨が獰猛な笑みを浮かべ、椅子を蹴るようにして立ち上がろうとした、その時――。
不快な音を立てて静岡の持っていた通信端末が、異常な警告音を鳴らした。
「……静岡?」
愛知の鋭い眼光が射抜く。
静岡の表情から余裕が消え、黄金色の瞳がモニターを凝視する。
「……可笑しいな。先刻の獲物の信号が、消えた」
「消えた? 岐阜の部下が動く前だぞ」
山梨が眉をひそめる。
「全滅だよ。……それも、外部からの襲撃じゃないね。内部からだ。まるで不可視の幽霊に喰われたみたいに……」
静岡が端末の映像を円卓に共有する。
そこには、無惨に破壊された倉庫街と、壁に血文字で書き殴られた巨大な文字があった。
『獅子、その奮迅の牙は、内側にこそある』
「……情報遮断の次は、これか」
愛知が冷酷な笑みを浮かべた。
「獅子奮迅……。どうやら向こうも、一枚岩ではないらしい。あるいは――」
「内紛を装った、我々への宣戦布告……というわけか」
長野が興味深そうに首を擡げる。
「面白い。幽玄の均衡を崩そうとするなら、その牙、根元から叩き折ってやるまでだ」
愛知の声が会議室を凍てつかせる。
「岐阜、諏訪部は周辺の封鎖を。静岡と山梨、お前たちは玉響のネットワークを使って『獅子奮迅』の内部崩壊の真偽を洗ってこい……マフィアを弄んだ罪、確りと刻み付けてやらないとな」
「「「「承知」」」」
四人の幹部が同時に立ち上がる。
中部地方を覆う夜の闇が、さらに深く、ドロリと色を増していった。
コメント
1件
わあ、第1話からすごい世界観ですね…!中部地方の県がマフィア組織の幹部っていう発想が斬新で、読んでるだけでゾクゾクしました。特に長野の「おちゃらけてるけど実は一番危ない」感じと、岐阜の冷徹なプロ意識の対比がめちゃくちゃ好きです。ラストの血文字のメッセージ、「獅子奮迅の内側に牙がある」って意味深すぎて続きが気になりすぎます…! いぬいさんのキャラ立ちと重厚な空気感、もっと見ていたいです。