イタリア
サルデーニャ王国の時代からずっと生きている
_が好きだった
元の性格はこんなに明るくなく…
1 knowtice
ボクは,非力だった
生まれてこの方,ずっと他の奴らに助けてもらってばかり
そんなもんか
だって,ずっと統一できてないもん
コロコロ変わって,くっついては離れて,栄えては滅びて…
それもそっか
「あら,やっぱり楽器を持たせたら貴方はヨーロッパ一ね」
「ありがとうございます,オーストリア様」
「さすがイタリアじゃ,綺麗な音色だ」
「それはどうも,神聖ローマ帝国様」
そうしてるうちに,オーストリア様の養子になった
宮廷では,みんなイオの演奏を褒めてくれた
でも,何だろう…
不安なんね
ある日の夢だったんね
(ああ,どうして革命が…)
(ごめん,マリー)
(く…なぜこんなことに…)
(やめろ⁉︎)
(どうして…)
「うう…」
その日は熱を出してずっと寝込んでた
「_い,おい」
「うぅ…」
「おい平気か⁉︎」
「はっ⁉︎」
ハンガリーの怒声で目を覚ました
「イオ,何やって…」
「ずっとうなされてたが,平気k…ですか?」
「え?」
おかしな夢だった
そのままことの顛末を話すと…
「そうか…」
悪い夢でも見たんだ
そういうことになった
でも,何かがおかしかった
予感は大当たりだった
七月十四日
オーストリア様の嫁ぎ先で革命が起きた
夢のままだった
革命,マリー
でも,これで終わる気がしない
まだ何かが起きていない
それが分かるのもすぐだった
「はぁ⁉︎皇后が…」
「く…なぜこんなことになったのじゃ…」
「いやこれが私が決めたことだからよ」
「やめろ⁉︎彼女に手ェ出した日には…」
「おー怖い怖い」
「うっ⁉︎まずい…もう…」
「神聖ローマ帝国様⁉︎」
あまりにもあっという間だった
そしてイオはフランスのものになったんね
そこからは結構大変だったんね
イオの文化を守るために戦ったんね
運良くアイツは倒れたんね
でも,イオは元の状態に戻ることができなくなったんね
「独立なんね,オーストリア」
こうするしか,なかったんね
「どうして…」
「!」
そこで分かったんね
イオのこの夢,未来が透けて見えるんね
できれば分かりたくない未来も,希望に満ちたこの先も
全てこれで見渡せるんね
望んで覗くことは出来ないけど,かなり便利な夢だったんね
その一方で,いつイオが滅びる夢が見れるか,怯える羽目になったんね
その日が一番怖かった
(危ない⁉︎)
(もう用済みだ)
(_,何で助けてくれないんね⁉︎)
(盾になってくれて,ありがとうな)
(何でっ…うっ⁉︎痛い…お願い助けてなんね!)
(黙れ!お前なんてどうでもいい,俺が元々欲しかったのは_だから)
(酷い…んね…)
「ハァッ⁉︎」
「…夢,なんね?」
…このままだとイオは誰かを庇って,その誰かに見捨てられて消えるんね
「…それは嫌なんね」
やがて来たるその日から逃げたくて
イオは必死で未来を変えようとしたんね
いかがだったでしょうか
うちのイタリアくんは予知夢が見られるんですよね…
さて,どうなってしまうのやら
次回をお楽しみに
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