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「うわぁぁぁぁー!!」


目の前を見ると、血まみれな頭をした男が寝ていた。衝動的にそこら辺に落ちていた岩を掴み、頭を殴ったのだ。すると気を失い、そのまま動かなくなった。


借金をしていた取引人を殺したとなれば、しかも街の中で殺したとなれば当然警察のパトカーがやってくる。


捕まる前に近くの森へと逃げ、とにかく必死に逃げた。すると黒い霧がかかり、目の前に怪しげなホテルが現れた。


「ブラッド・マリー」と書かれた看板に、ボロボロの外壁。今にも崩れそうだが、ここしか逃げる場所がない。


レオンはその建物に入ると、フロントデスクの前に一人の若い男が立っていた。その横には入ってきたばかりと思われる女も立っている。


「ようこそ、お越しくださいました。お客さんのお名前をお書きください」


言われるままに自分の名前を書くと、そのまま303号室の鍵を渡される。三階まで階段で登って進むと、そこは真っ赤な血で濡れていた。


それを消すように掃除の人が一生懸命モップで拭っている。大変そうな仕事だな。


そんなことを思って部屋に入ると、よくあるワンルームに近い部屋だった。ベッドが一つあり、机と椅子も一つずつある。隣には風呂があって、快適そうな場所だ。


椅子に腰掛けて休憩していると、隣から何かを殴るような音が聞こえてきた。そして女の喚き声。


その声に耳を塞いでいたが耳障りになってきて、隣の304号室のドアベルを鳴らす。


「いますか?うるさいですよ、静かにしてください!」


そう指摘すると扉が開き、中には白い服が血まみれになっている若い男が立っていた。白髪に細長の目。瞳の奥は死んでいて、どこかミステリアスな雰囲気がする。


男であるレオンでさえ、見入ってしまうほどのイケメンだ。喉を鳴らしてしまう。


男は少し口角を上げて微笑み、部屋の中へ招待されてしまう。


「お邪魔します」


そこに入ると、縛られた女がいて顔面がぐちゃぐちゃに崩壊していた。目も飛び出ていて、見るからに酷い状態になっている。


男はそんなことも気にせず椅子に座り、「そこに座ってよ」と促される。座ると男が話し始めた。


ワインや酒の話、趣味の話など興味深い内容ばかり。しかし女が気になってしまい、集中できない。ソワソワしてしまう。


「あのさ……その女が邪魔なんだけど」

「確かにそうだな。気づかなかったよ。少し待っててね」


男が隣の部屋に女を連れ込むと、隣の部屋から悲鳴が何度も聞こえて耳を塞いでしまう。こんな断末魔、聞きたくない。


恐る恐る扉を開くと、そこには内臓を抉り出し体を解体している男の姿が。吐きそうになって扉を閉め、トイレに向かう。そこでゲロを吐いた。


ここはどうやらレオンのように殺人を犯した者がやってくるホテルのようだ。やばい場所に迷い込んでしまったのか。


トイレから出ると、あの男が立っていた。白い服は血の染みが増えているが、彼は気にせず話し続けた。しかしあの光景が忘れられず、集中できない。


「ふふ……お兄さんと話できて、楽しかったよ。また来てね」


殺人を犯したことが嘘だと思えるくらい、明るい笑顔を醸し出した。もしかすると男に興味があるのかもしれない。


レオンは笑顔で返して、そのまま玄関から出た。そして男は一言つぶやく。狂気の表情を浮かべながら。


「さっきのお兄さん、俺好みだ。欲しいなぁ……」

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