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🌷心を求めて
ここは光の国。人々は精神力によって光の力に目覚めることができる。王家の者は絶対光の力に目覚めなければ王位を継げない決まり。人々は王家の光の力を中心に光の力をエネルギー源に変えて豊かに暮らしている。
お城と神殿にある光の部屋には光の力で作り出された光の石がひとつ壁にはめ込まれ、光の石に光の力を込めるとエネルギーとして光の国に供給され、光の力に目覚めている、いないに関わらず光の力の恩恵を受けながら生活できるシステム。
神殿の仕事は光の力に目覚めた者達の中から選ばれ、光の部屋での仕事やお城の仕事をサポートする役目を担っている。
青い屋根の家で暮らす女性ティア25歳は神殿で働く両親の光に守られ、何不自由なく育った。しかし、それは光でしかなかったのだ。いつもお行儀良く、礼儀正しくしていないと注意される。自由な感受性が強かったティアは、両親の教育にたいする心の痛みに耐えきれずに、行動で生きることを選んだ。その結果自由な感情は暴走してティアは精神疾患と診断されるが、子供時代はそのおかげで楽しいことを引き寄せ、遊園地や動物園に行けた。
光の国の光の力に目覚めさせるための学校教育も行動で放棄したため、学校に通うかわりに児童精神科に通院して、そこで優しい男性の先生に無理なく勉強を教えてもらい、遊戯療法では絵を描いたり、箱庭を作ったり楽しい時間を過ごした。児童精神科はそういうところなのだ。ティアはなんとか理性も保っているほうだったが、本当に行動で抵抗して先生が勉強を教えようとすることに、泣き叫んだり、暴れる子供達もいた。そうすれば言葉による心の痛みを感じなくてすむから。
その先生には、ティアが7歳から19歳までお世話になったがティアが成人したので先生の対象から外されてしまった。
そしてもうティアの行動は、幸せをもたらしはしなかった。大人になってティアの行動は荒れたものになり、両親はティアの行動が誰にも迷惑をかけないようにティアを青い屋根の家から必要以上に外へ出してくれなくなった。結局ティアは閉じ込められた生活の中で、行動で生きることに見切りをつけ、両親に従うしかなかったのだ。
ティアは、窓の外を眺め、飛んできた鳥に窓から朝食の時、とっておいたパンをちぎってあげた。「わたしも飛べたらいいのに」子供時代の楽しい思い出を胸に、ティアは思うのだった。行動で生きていたティアに先生は勉強を教えてくれた。そのおかげでティアは理性を保っているのだ。