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🌷唯一の抵抗
ティアは両親からふんだんに本が与えられ理性を保っている時は本を読んで部屋でおとなしく過ごしている。行動してももう楽しいとは感じなくなり、ひどくイライラするだけになっていた。本当は心優しいティアはそんな自分に耐えられない。行動が荒れたものになってから、モノに当たったり、壁に手を打ちつけたりしていたが、モノは壊れる恐れがあるので、本棚から本を取り出し、床に投げつけるようになった。ティア本来の何よりも束縛を嫌う性格が自由奔放さのかわりに今では暴れ出すと、ティアは本を床に投げつける行動を繰り返すようになった。
「ティアまたやったの?本は大切にしなさい」ティアの母親がティアの部屋のドアをノックしておやつを持って入って来て言った。「片づけなさい」ティアの母親は白いテーブルにイチゴのショートケーキを置いた。ティアは言われた通りに本を本棚に戻す。そんな行動を繰り返しティアはなんとか何よりも束縛を嫌う心がそこまで制御不能にならないようにしていた。「あなたには光の力に目覚めて欲しかった、でもこんなことをしていたら闇の力になってしまうわ」光の力は、使い方によっては闇の力にもなる。だから光の体制を維持するために国民に抑制を強いて、真面目に暮らさせているのだ。「違うわ、わたしは光にも闇にもならないから」ティアは子供の頃発揮できた自由奔放な力が、両親の光の力に打ち勝ち、楽しいことをもたらしてくれたことを思った。だけど、自由奔放な力を行動で発揮するしかすべがないうちにティアの行動はだんだん荒れていったのだ。児童精神科の先生が、ティアの教育をあきらめなかったのはなぜだろう?光の力のための教育なんか大嫌いだった。だから行動で逆らい光にたいする心の痛みも消してしまった。そんな中先生が無理なく勉強を教えてくれた。その中ではティアは優秀な生徒だったのだ。先生と交換日記もした。行動しながらもここまで理性を保つティアが本当は賢いことを、先生は信じてくれた。
ティアが本を本棚に戻し終えると、母親は言った。「おやつ食べていいわよ」
母親は言葉を行動で閉ざす娘に一体どうやって教えたらいいのか途方に暮れていた。児童精神科の先生は、ティアの子供時代ティアを教育したことで、もうティアは大丈夫だと思っているのだ。ティアの行動が大人になって荒れたことなど知らない。しかし、ティアは先生の教育のおかげで人間を保ち、もう行動で生きることに見切りをつけるべきなのだと思っている。両親の教育には部分的に従うようになったが、どうしても行動で心の痛みを消してしまうことがやめられないのだった。