私は勉強はもちろんのこと、運動、コミュニケーション、顔、スタイル、性格がバッチリな完璧少女。誰もが私に憧れ、惹かれる。いわゆる、男女問わずもてているというわけだ。でもある日、私の心を砕くような悲劇が起こる。
転校生が来た。その子の名前は『夏瀬 夏椰』活気に溢れる、あたたかそうな名前が、羨ましいと思った。「この子も今までと同じようにすれば大丈夫でしょ!」軽い気持ちで話しかける。「はじめまして!夏瀬さん。私は河井 雨暖です!よろしくね(*^^*)」いつもと同じ、満面の笑みで自己紹介をする。「ふーんそうなだ。」
なんでだろう。なんでそんな態度をとるんだろう。優しくて可愛くて、きっとあなたの理想でしょ?初めての友達だよ?どうして?どうして?
私は初めて感じた感情に戸惑う。
怖くてたまらなくなった私は、自己紹介をし、そのまま教室から出た。
そう誓った。
〜翌日〜
「おはよう!夏椰ちゃん!」
なんでだろう。もう関わりたくないはずなのに。
「ん。」とだけ行って、夏瀬さんは立ち去る。
ほらやっぱりね。こうなるってわかってた。なのに。なのに?
戸惑いを隠せず、下を向いたまま教室に入る。友達が私を呼ぶ声さえ、あまり聞こえなかった。
その日からずっと、朝昼晩、夏瀬さんのことが気になって仕方なくなってしまった。
「おはよう、夏椰ちゃん!」案の定、いつもと同じ返しが返ってきた。なんとも言えない感情が押し寄せて来る。
教室では、夏椰ちゃんの机の周りに、人が沢山いた。みんな笑ってる。夏椰ちゃんも
私には笑顔なんて見せないのに。なんで私だけ?ねぇ、夏椰ちゃん、ねぇ、!ねぇ、!
「はぁ…はぁ…」
ポタッポタッ、と赤い雫が落ちる
私の手は真っ赤に染まり、震えている。
「これでもう、夏椰ちゃんの目には私しかいないよね…」「ね?夏椰ちゃん」「……!」
夏椰ちゃんが泣いてる。震えてる。守ってあげなきゃ、夏椰ちゃんを
コツ、コツ
「やめて!来ないで!」私は夏椰ちゃんを抱きしめる。「怖くないよ、怖くないよ、」「触らないで!!!」
『…は?』
ねぇ、なんでなの?夏椰ちゃん。私だけ嫌う理由はなんなの?教えてよ、夏椰ちゃん。私悲しいよ…
『あ”っ!!!』『ぐわぁぁぁぁ!!!!!!』
グサッグサッグサッグサッグサッグサッグサッ
『あ”‘あ”“!!!あぁぁぁぁぁぁぁ!!!』『いだい!いだいよぉぉ!』
『あ”“’…』
夏椰ちゃんは、電源が切れたかのように、静止する。
私はもう一度夏椰ちゃんを抱きしめた。
ちょうどいい大きさのダンボールだ。見つけた瞬間目が輝いた。赤色の手で、それを持ち上げ、教室へ運ぶ。
「夏椰ちゃんの、お墓だよ!」
「ほら、入って入って!」
「自分で入れないの?手伝ってあげる!」
「はい、どう?入り心地は?」
「いい感じ?よかった!」
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