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『休め』
扉が閉まる。
部屋には👁️🗨️とᲘ𐑼だけ。
さっきまで何人もいた空間とは違う。
静かだった。
👁️🗨️は立ったまま、無意識に背筋を伸ばしている。
肩に力が入りっぱなしだった。
Ი𐑼はその様子を見て、一言だけ告げる。
「……もういい。」
👁️🗨️は反射的に返事をする。
「はい。」
しばらく沈黙が流れる。
Ი𐑼は少しだけ近づき、いつもの落ち着いた声で言った。
「休め。」
その一言だった。
その瞬間。
張りつめていた糸が、ぷつりと切れる。
「……え。」
足から力が抜ける。
膝が震え、その場にしゃがみ込んでしまう。
「え……。」
呼吸が乱れる。
今まで気づかなかった疲れが、一気に押し寄せてきた。
肩の力が抜ける。
握りしめていた拳も、自然と開いていく。
「……あ。」
涙が一粒落ちた。
「……疲れた。」
自分でも驚くくらい小さな声だった。
Ი𐑼は何も急かさない。
ただ静かに言う。
「そうだ。」
「今まで気を張っていた。」
👁️🗨️は首を振る。
「まだ頑張れる。」
その言葉に、Ი𐑼は静かに返す。
「それは今の君が決めることじゃない。」
👁️🗨️は顔を上げる。
Ი𐑼はまっすぐ見つめながら続けた。
「私が命令する。」
「今日は頑張るな。」
「……。」
「気を張るな。」
「泣きたければ泣け。」
「眠いなら眠れ。」
「今は何もしなくていい。」
その言葉を聞いた瞬間。
👁️🗨️の肩から、また力が抜ける。
「……。」
涙が止まらない。
必死に止めようとしていたのに、もう止める理由が見つからなかった。
「ごめん……。」
Ი𐑼は静かに首を横に振る。
「謝る必要はない。」
「休む許可は、もう出した。」
その言葉に、👁️🗨️は小さくうなずく。
「……はい。」
その返事は、いつもの「命令に従います」という固い声ではなかった。
ただ安心して、力を抜いた人の、穏やかな返事だった。
コメント
1件
かほさん、第10話拝読しました。Ი𐑼が「休め」と一言告げた瞬間、👁️🗨️の中で張りつめていた糸が切れて、涙が零れる流れが本当に胸に沁みました。ずっと頑張り続けてきた人が、初めて「頑張るな」と許されるあたたかさ。無理に止めようとしていた涙を止める理由を失くす瞬間の描写が美しくて、何度も読み返しました。続きが楽しみです🌷