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「虹を見たければ、雨も我慢しなくちゃ」
-ドリー・パートン
着いた。京蔵の家は中流階級というような現代の日本にしては充実している一軒家に住んでいる。入南家自体家族構成が多く、両親プラス子供4人という大家族だ、京蔵は4兄妹の末っ子で言動の端々から末っ子感は滲み出ていた。
高1の頃2.3回行ったことはあったが、2年からクラスが変わったため、そこからあまり近づいたことがなかった。そして今になって、その家に入るのにどきまぎしている自分がいる。好きな人の家、男子高校生にとっては聖域と言っても過言ではない場所。
雨でびしょびしょになったことなんて忘れるぐらいに体が熱くなる。そんなことを考えてるうちに、京蔵が扉を開ける。
「さっさと入れよ、風邪引かれたら俺が文句言われんだよ」
「あぁ…、ごめんごめん。久々に来たなぁって思いふけってた。」
「あっそ」
ドタドタドタ…
「きょーちゃんおかえりー……って!かんじくんじゃあーん!久しぶりー!て2人ともびちょびちょじゃん⁈タオルと服持ってくるからちょい待ちー」
「…やっぱ連れてくんじゃなかった」
昔会ったとき通りの元気なお兄さんだ。京蔵とはすごい真反対の性格で印象に残ったんだっけ。短髪タンクトップでいかにも体育会系ですって全身が語っている、正直この2人が兄弟とは、ぱっと見ただけでわからないだろう。
「俺シャワー浴びにいくから」
「は?友達置いて風呂行くバカがどこにいんだよ、入るにしても俺はかんじくんを先に入れさせるね。」
「だぁーかぁーらぁ!兄貴が莞爾を家に送って自分の家で入らせればいいだろっ!頭使えゴリラ!」
「はぁ〜…にいちゃん悲しいよ…きょーちゃんがそんなに汚い言葉使って……ほら、こっち来い。」
急にスイッチが入ったように話し方が変わった。見た感じ兄としての躾モードというべきか、お兄さんは京蔵のくびねっこをがっつりホールドし、リビングに引きずっていった。京蔵は自分が何をされるのか勘付いたのかどこか怯えて雰囲気をかもし出し、されるがまま連れて行かれた。「助けて」と視線を送る京蔵だが、その怖がっている顔に見惚れている間に京蔵 兄から言葉を挟む。
「かんじくん!きょーちゃんがごめんねぇ〜。しっかり言いつけておくからさ、ゆっくり風呂入ってねぇ〜体調悪くなったらちゃんと言うんだよ!」
バタン