「んしょ…っ。」
皆さん、私は先程、堂々と手伝いをしているなどと詳述しましたが………。
「っん、重いっ…。」
実は人一倍、力が弱い。
入院して動かなくなってから、更に筋力が落ちた気がする。
ふらふらとした足取りで、何とか倉庫の入り口前まで来た。
ここで、油断したのがいけなかった。
「ぁ、わ…っ!」
川畑澄華、十七歳。この年で、自分の足に躓くという、醜態を曝す。
重力に従って、体が前のめり傾く。
これから来る衝撃に、思わずぎゅっと目を瞑る。
ガタッと籠が落した音がする。
…しかし、痛みは一向に来ない。
変わりに、お腹に何か当たる感触がした。
そっと目を開ける。
私が目を開けると、誰かに支えられていることが分かった。
男性だ。男性と言っても、私と年齢はそんなに変わらないだろう。
「はっ…?」
彼は困惑しているようだった。理由は分からないが。
「あ、あの…?」
たっぷり、五秒間は見つめ合った。
「嗚呼、ごめん…。」
沈黙を破ったのは彼だ。彼は私を支えていた腕を離した。
「す、すみません。余所見をしていて…。」
「いや、いいんだ。…気を付けて。」
そう言って、彼は去っていった。
彼が見えなくなって、冷静になった頭で気が付いた。
「あ、お礼言ってない…!」
落とした籠の事など、忘れていた。
恋って良いよね…。(遠い目)
うん、青春って感じ…。
今、思ったけどさ
「川畑澄華」って、めっちゃ綺麗な名前じゃない?
コメント
147件
新しい男子が... !? てか、恋愛上手いよー!!!!
名前綺麗だし、恋愛上手いじゃないですか🫶🏻️💕イチゴ飴先輩も是非、恋を……
名前でイメージ変わるよね。( ^ω^)