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5話
洋館の窓から朝陽が差し込み、温かな光が広がっていく。
鳥のさえずりが窓辺を飾り、風が優しくカーテンを揺らしていた。
まだ眠っているメンバーの部屋に、静かに朝の時間が訪れる。
ゆあんくんは薄く目を開け、隣にいる宮舘涼太の穏やかな寝顔を見つめた。
昨夜の会話が鮮明に心に残っている。
「涼太くん……」
小さな声で呼びかけると、涼太がゆっくりと目を覚ました。
「おはよう、ゆあん」
ふたりの目が合い、自然と微笑みがこぼれる。
まだ少し恥ずかしそうに顔を伏せるゆあんくんに、涼太は優しく手を伸ばし、そっと頬に触れた。
「今日も一緒に頑張ろう」
その言葉にゆあんくんの胸は熱くなり、強く頷いた。
隣の部屋では、じゃぱぱが目を覚ました。
阿部亮平はすでに起きていて、静かにじゃぱぱを見つめている。
「おはよう、じゃぱぱ」
「おはよう、阿部くん」
二人は照れくさそうに微笑み合い、ゆっくりとベッドから起き上がった。
阿部はじゃぱぱの手を握り、しっかりと伝えるように言った。
「昨日はありがとう。これからもずっと、一緒にいたい」
じゃぱぱの心は大きく揺れ、答えは自然と口から零れた。
「僕も、阿部くんとずっと一緒にいたい」
のあは佐久間大介と廊下で顔を合わせた。
お互いに微笑みながらも、少し照れた様子で言葉を交わす。
「今日は一緒に朝食を食べない?」
「うん、ぜひ」
約束の小さな瞬間が、二人の間に柔らかな空気を生んだ。
控え室で深澤辰哉となおきりがストレッチをしながら話していた。
「昨日の夜、話せてよかった」
「うん、これからもっと近づけそうだね」
深澤はなおきりの手を取り、握り締める。
「お互い支え合って、乗り越えていこう」
なおきりはうなずき、目を潤ませながら笑顔を返した。
庭ではラウールとどぬくが、朝の空気を感じて歩いていた。
「どぬく、今日もよろしくね」
「うん、ラウールとならどんなことでも乗り越えられる」
二人の言葉は優しく響き合い、朝の光に照らされて輝いていた。
館内に活気が戻り、今日も合宿は始まった。
けれど、昨日までとは違う何かが確かに芽生えている。
想いが交錯し、距離が縮まったことで、メンバーたちの表情はどこか輝いていた。
これからの一ヶ月間、たくさんの想いが交差し、絆はさらに深まっていく。