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更新嬉しすぎる🥲🥲🥲 めっちゃ沸きました! この後の展開が死ぬほど好きなので、楽しみにしてます👍
更新ありがとうございますうう、! 大森さんに冷たくされても、心の何処かで期待しちゃってる若井さんが可愛すぎるし、 涼ちゃんが大森さんを少しライバル視してるのも好きすぎる…😭 大森さん!!若井さんを安心させてあげて!!
ぐおおおおおおお
それ以上に、若井が涼ちゃんに頼るのを見て、
心の奥がちくちく痛む。
俺は席を立ち、楽譜を乱雑にカバンに突っ込んだ。
「もう、無理だ。」
考えるよりも先に、行動していた。
荷物を持ってレコーディングルームを飛び出し、スタジオの地下駐車場に向かう。
「間に合ってくれ…..」
side wki
廊下を歩き、涼ちゃんに支えられながら地下駐車場へと向かう。
冷たい空気が頬に触れる。
少しだけ頭が冴える気がした。
「若井…。今日は僕の家で、ゆっくり休も…?」
涼ちゃんが俺の顔を覗き込みながら、
優しく声をかけてくれる。
その言葉に心が少しだけ軽くなるけれど、
地下駐車場の冷たい空気に
さっきの 元貴 の冷たい目を思い出して
胸がきゅっと締め付けられた。
「なんであんな冷たい言い方をされたんだろう」
俺、元貴の気に障ること なにかしちゃったかな。
自分に問いかけても答えは出ない。
………。
ぐっと、また、涙が込み上ってくるのを我慢する。
元貴………。
元貴の目にもう、俺は映ってない?
俺のことは、もう、どうでもいい?
もう、二人きりで会えることはない?
これ以上、踏み込むと、俺は、仕事まで。
居場所まで失いかねない。
そう思うと、心の中に冷たい風が吹き込んで、ズキズキと心が軋んだ。
その時、遠くから足音が響いてきた。
次第にその音が大きくなり、ふと視線を上げると、
廊下の奥から元貴が走ってくるのが見えた。
息を切らしながら、肩で大きく呼吸をしている。
その瞳には迷いのない強い光が宿っていて、
周囲の空気を切り裂くようなオーラを纏っているように見えた。
「若井!」
元貴の声が、冷えた駐車場に反響する。
涼ちゃんが軽く振り返り、元貴の姿を確認した。
俺の中で、ほんの僅かな期待が芽生えるのを感じる。
どうしようもなく元貴を好きでたまらない気持ちが胸を満たしていく。
けれど、その期待が裏切られるのではという不安も、心の片隅で静かにざわめいていた。
….どうしたんだろう。何を 言われるんだろう。
「……どうしたの、元貴?」
涼ちゃんが少し警戒するように一歩前に出た。
元貴の視線が俺に向けられたまま、真っ直ぐな声が響く。
「若井は、オレが送っていく。」
一瞬、驚きと戸惑いが心の中に浮かぶ。
涼ちゃんが穏やかな表情で口を開いた。
「あれ。元貴。
さっき、若井から、元貴は今日、忙しいから 予定空けるの難しいって 聞いたんだけど……。」
元貴が少しだけ眉を下げ、静かに息を吸い込んだ。
「うん。そう。そうなんだけど…。
……でも、若井が 涼ちゃんと 帰るのは 違う。」
…