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お久しぶりです🫧さん お話が少し柔らかくなった印象ですね 若井さんの戸惑いが浮き彫りになったように感じます 大森さんが追いかけてきてくれてとても嬉しいのだけど、その喜びに溺れるには今までに傷つき過ぎていて、怖がっているのかな… まぁ、大森さんが直接的な愛を届けてないので無理もないですが… 若井さんが大森さんなりの愛情表現に気付く日が来るといいですね✨
更新本当に嬉しいです。 戸惑いながらも二人が久しぶりに関わることのできる機会ができてよかったです……。涼ちゃんもはっきりと伝えてくれてよかったです。 本当に🫧様の小説が大好きです。これからも応援しています。
もとき くん ふぁいと だよ ~ 😿😿🩵
元貴が少しだけ眉を下げ、静かに息を吸い込む。
「うん。そう。そうなんだけど…。
……でも、若井が 涼ちゃんと 帰るのは 違う。」
side wki
涼ちゃんはその言葉に耳を傾け、静かに言葉を紡いだ。
「…………。
そっか。元貴の忙しさは分かっているし、
どういう気持ちで、今、ここに来たのかも、少しは分かるつもりだよ。」
涼ちゃんの声は柔らかく、相手を包み込むよう。
「でもね、元貴。若井は元貴を本当に信頼しているからこそ、
傷ついてる部分もあると思う。
だから、少しでもその気持ちに寄り添ってあげてほしい。」
涼ちゃんの言葉を聞いた元貴は深く息を吐き、
無言で俺の方に視線を戻した。
元貴と しっかりと目が合い、俺は、ドキドキと 胸が高鳴る。
俺、こんなことで 嬉しいんだ…。
でも…。俺は 元貴の邪魔をしたくない。
自分でもどうしようもない感情が押し寄せてくる。
二人の間に流れる緊張感に、俺は思わず二人の顔を交互に見た。
「えっと……」
戸惑う俺に、黙ったままだった元貴が
俺の方へ視線を向けると、少しだけ眉を下げて、口を開いた。
「……さっき、ちょっと聞こえちゃって。
若井、涼ちゃん家に行くの?」
元貴…。
聞いてたんだ。
「若井、今日は一緒に帰ろ?」
予想外に元貴に誘われて、
俺は、何も言えず、ただ俯いた。
その時、涼ちゃんがふっと息をついて
表情を緩める。
「ふふっ。若井も困ってるしね。
元貴がそう言うなら、今日は任せるよ。」
「涼ちゃん……」
涼ちゃんは俺の顔を覗き込むようにして、
柔らかく微笑んだ。
「若井…それでいい?何かあったら、すぐに僕に連絡して。
元貴も忙しい中、時間作ってくれてる
みたいだし。」
少し間を置き、涼ちゃんは元貴の方に
目線を移すと、困ったように言葉を続ける。
「…あー。元貴。若井が泣いた理由、ちゃんと聞いてあげてね。
……僕は若井がこれ以上傷つくのを見たくないからさ。」
俺はそのやり取りを見ながら、
なんだかんだ、場を収めてくれる涼ちゃんに
大人だな。と安心感を覚える。
「涼ちゃん……ごめん……ありがとう……」
涼ちゃんは笑って軽く頷き、腰に置いていた手をそっと離した。
改めて、俺は元貴の方を見る。
元貴が1歩、2歩と
俺に近づき、そっと支えてくれる。
その手が意外にもしっかりしていて、
胸が少しだけ高鳴った。
その様子を見た涼ちゃんは、
元貴の目を見て、しっかりと言葉を放った。
「元貴、若井と話をしてあげて。
今の若井には、元貴が必要だから。」
涼ちゃんの その言葉が、地下駐車場の薄暗い空間に静かに響いた。
….