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エクモブ短編集

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エクモブ短編集

4 - 第4話 俺に惚れんなよ?ははっ、冗談だって

♥

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2024年10月28日

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⚠️モブキャラ視点です


おーいそこのお前、そう!お前だよ!元気?俺はちょー元気!

あ、そうだ!昔話でも聞いてくれないか?

いまは昔に浸りたい気分なんだ



俺のクラスには変な奴がいた

名前はそうだな…影山茂夫なんて言ったっけ

周りの奴等からは”モブ”なんて言われてるのに

妙にソンケーされてるって言うか…

オーラがあるって言うか…

俺みたいな奴にも気軽に接してくれるんだよ

…早く要件を言えって?

はいはいわーったよ、ったく

あれは中3の頃だっけか

クラス替えでおんなじ組になったんだ

俺は今と違って陰キャだったからなぁ…誰にも声かけられねぇし声かけれなかったんだわ、でも影山が声かけてくれてよ、すっげえ嬉しかった

それでさ

影山と昼休み話したり、授業中にちょっかいかけたりした

影山の隣は楽しかったよ、楽しかったけど

妙な事が起きるようになった

俺の上で植木鉢がピタッとしたまま止まったり俺向かって進んでくるトラックが空中に浮かんだり…

あれはマジでびびったな、超能力があるのかと思って俺も練習したくらいだ

あ、何笑ってんだよ…内緒にしとけよな!?

とりあえず、怪奇現象が起きる時って必ず影山が近くにいたんだよ、意味深な手をして

流石に疑ったね、「お前超能力者なのか〜」ってでも答えは決まって「違う」だった

怪しかったけどよ…折角できた友達を無くしたくなかったし、影山のおかげで学校が楽しくなってきた所だったんだ

恩を仇で返すような真似はしたくなかった

そして2週間後ぐらいか?

いつも通り昼飯誘ったら断られた

まぁたまには1人で食べたくもなるよなぁと思いながら個室トイレで弁当貪り食ってた

そうして授業中ちょっかい掛けても

苦笑いで返されるからなんか気まずくて

俺は珍しく真面目に授業(ノートにカービィめっちゃ書いてた)受けてた

あいつは窓側の席だったんだけど

窓に向かってなんか喋ってるように見えて

イマジナリーフレンドって奴!?なんて思っちゃってさ…ちょっと引いた。申し訳ないわ

放課後影山は教室の掃除当番だったから

俺は驚かしてやろうと思って普段使われないロッカーに隠れてた

…ロッカーくそ汚かったんだけどな

教室の掃除してた連中が帰って行く気配を感じたからズドーン!と飛び出る準備をしてた

5分経っても隣の掃除用具入れを開けない

もしかして帰った?なんて思い始めちゃってよ

恐る恐るロッカーを開けたら影山とスーツ着たおっさんが居てさ‼︎

いやまじびびったわ、誰こいつ!?って

幸いこっちに気づかれなかったから

箒ぶん回して「不審者ぁぁぁぁ!!」って言いながらおっさんの頭上に振り下ろしてやった

俺ちなみに剣道4段な、すげぇだろ

おっさんは気絶したのか

地面にぶっ倒れてて、やっちまったか…?と内心焦ってたんだけど

影山最優先だったし最悪正当防衛になるよな…って思いながらおっさんの頭調べてた

したら「––––くん…?な、なんでここにいるの…?」なんて顔面蒼白で言いやがるからお前が不審者に襲われてると思って…と俺の理由を教えてやった

したらなんと「僕の彼氏です」だって…

は?

嘘やん…マジ笑ったね

よく見りゃ学ランはだけてるし、キスの音、もしたような…気がする

つまり学校でイチャイチャしてたの…?

俺が問い詰めると恥ずかしそうに頷くもんだから安心しようとしたらおっさんの事思い出してよ、

ヤベェじゃん!正当防衛なんなくね!?

今度は俺が顔面蒼白になったわ笑

1人でアタフタしてたら

影山が彼氏のことは心配しないでって

すぐ起きるんだってよ

おっさん担いで先帰ってった

いや!?担げんのかよ!?

情報量多すぎて軽くパニクったね…

と、まぁその後はさ遊んだり、恋バナ話したりしてるうちに卒業してさ

あいつとはまだ会えてないんだけど

楽しかったなぁ…また遊びたいわ

ここまで話聞いてくれてありがとな

久しぶりに楽しかったぜ、!もしかしたら好きになっちまったかも…(乙女の顔)

なんてな!嘘だぜ?

…おいおい安心してんじゃあないぞ、、

恥ずかしいじゃねぇか。それやめろ

まぁ、元気でな。また会おう





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